米株は下落、FRB利上げ受け終盤に売り膨らむ FF金利の誘導目標を0.25%引き上げ
[ニューヨーク 26日 ロイター] - 米国株式市場は下落。米連邦準備理事会(FRB)がこの日、予想通り利上げを実施したことを受け、リスクを手じまう動きとなり、相場は終盤にかけ下げに転じた。FRBは26日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2.00─2.25%に引き上げることを決定し、今後数年の金融政策見通しを概ね維持した。
利上げ発表後、株価はいったん上げ幅を拡大したが、金融政策の運営姿勢は引き続き「緩和的」との文言が声明から削除されたことについて、利上げ局面の終了時期をどの程度示唆しているか見極めようとする動きが広がり、相場は下落に転じた。
ジョーンズトレーディングのチーフ市場ストラテジスト、マイク・オルーク氏は「市場関係者は『緩和的』の文言削除を当初誤って解釈した」とし、「その後、金融政策が軌道を維持しており、年内に追加利上げが予想されていることに気がつき、声明発表直後の買いを巻き戻した」と分析した。
S&P500金融指数<.SPSY>が1.27%安で下げを主導。同様に金利に敏感な公益<.SPLRCU>や不動産<.SPLRCRもともに1%超下落した。
一方、ヘルスケア<.SPXHC>は0.2%高。フェイスブック<FB.O>が1.24%上昇し、通信サービス<.SPLRCL>も0.35%高となった。
個別銘柄では21世紀フォックス<FOXA.O>が1.02%高。保有する英スカイ<SKYB.L>の株式をコムキャスト<CMCSA.O>に売却することで合意した。コムキャストは0.08%安、フォックスを買収するウォルト・ディズニー<DIS.N>は1.39%高となった。
ナイキ<NKE.N>は1.3%安。前日引け後に発表した第1・四半期決算で北米の売上高が勢いを増したことが示されたものの、通期の業績見通しは据え置いた。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.60対1の比率で上回った。ナスダックでも1.70対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は70億株。直近20営業日の平均は67億株。
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