武者氏「米中貿易戦争はアメリカ完勝になる」

いずれ日米の株価は「もう一段の上昇」へ

2人の初会談は2017年4月6日。「貿易戦争はアメリカの完勝」と筆者は語る(写真:Carlos Barria/ロイター/アフロ)
アメリカと中国の貿易戦争は長期化の様相を呈しつつある。表向きは2国間の貿易不均衡をめぐる交渉だが、実態は覇権をめぐる争いであり、砲弾が飛び交わない戦争だ。この先には何があるのか。何より、両国と深い関係を持つ日本の経済や株にどんな影響を及ぼすのか。前回(「日本の株価が大きく上昇すると読む理由」)に引き続き、武者リサーチ代表の武者陵司氏に話を聞く。

「アメリカはトランプ大統領で没落する」は本当か?

最近、アメリカを中心とする資本主義に懐疑的な目を向ける人が増えています。国際政治学者のイアン・ブレマーは、「アメリカの時代は終わった」と明言していますし、日本でもリベラル派はもとより、保守系論客の中にも、「トランプ大統領によってアメリカはいよいよ没落する」などと発言する人が増えてきました。はたして本当でしょうか。

アメリカはもちろん、日本にもドナルド・トランプ大統領が嫌いという人は大勢います。「トランプ大統領、好きですか?」と聞くと、恐らくかなりの人は「ノー」と言うでしょう。確かに、口だけでなく素行も悪い。見た目の押し出しの強さに加えて、けんか腰の言葉を聞くと、もうそれだけで「結構です」と言う人が多いのは、無理のないところだと思います。

でも、ちょっと考えてみてください。口も素行も悪いトランプ大統領ですが、彼は大統領選挙の時の公約を、着々と実行に移しています。すでに規制緩和だけでなく画期的な税制改正も実現しました。不法移民を認めない政策については、随分と論争が繰り広げられているものの、そもそも法を犯して入国している人たちなのですから、国家としてそれを認めないのは当たり前のことです。これだけ、選挙時に打ち出した公約を、すべて実行している大統領は、今まで見たことがありません。

他国との通商問題については、まさに今、中国との間で貿易戦争が深刻化・長期化しようとしていますが、トランプ大統領の矛先は中国だけでなく、欧州にも向けられています。

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