自然災害の脅威、JRは鉄道をどう復旧させた?

今夏は豪雨や地震で多くの路線が寸断された

7月豪雨で被災した芸備線の橋りょう。運転再開まで少なくとも1年以上かかる見込みだ(mazekocha / PIXTA)

6月の大阪府北部を震源とする地震、 7月の豪雨、9月の台風21号、北海道胆振東部地震と、2018年の夏は数十年に一度起きるかどうかという災害が国内で立て続けに発生した。亡くなられた方々に謹んでお悔やみを申し上げるとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げたい。

冒頭に挙げた災害によって鉄道にも大きな被害が生じている。大阪北部地震では、大都市交通圏の京阪神交通圏で線路の損傷が多数発生し、地震当日には多くの路線で列車の運転が不可能となった。このため、大阪駅などのターミナルでは大きな混乱が起きた。

各地で豪雨や台風、地震が襲った

7月豪雨では中国、四国地方を中心に土構造物の崩壊や線路への土砂流入が生じた。復旧作業が続けられているものの、いまも多くの区間が不通となっている。

台風21号では、関西国際空港と対岸を結ぶ連絡橋に暴風によって流された船が衝突してしまい、JR西日本の関西空港線、南海電気鉄道の空港線が9月17日まで不通となった。

北海道胆振東部地震では、線路の被害よりもまず先に地震発生直後の停電の影響を受け、地震当日は北海道全土で列車の運転ができなくなってした。大地震発生直後の停電が解消されると今度は線路の被害が明らかとなった。レールや枕木を支える道床バラストの崩れなどが原因とみられる軌道変位が各地で多数発生している。

特に日高線の苫小牧―鵡川(むかわ)間では、勇払(ゆうふつ)―浜厚真(はまあつま)間の厚真川橋りょうで起きた桁ずれをはじめとして被害が大きく、JR北海道は復旧予定日を示すことができていなかったが、年内の復旧を目指すとの報道がある。

さて、自然災害によって不通となった線路の復旧を進めるに当たって最も重要なものは道路だ。仮に線路に並行する道路が通行止めとなっていたら、線路の復旧に必要な資材の搬入を行えないだけでなく、そもそも被害の状況を把握することもままならない。

7月豪雨でJR西日本やJR四国が当初なかなか被害の状況を明らかにできなかったのは、災害が発生した現場に近づけなかったからだ。その後、両社から復旧見込みが示され、しばらくすると復旧時期が当初の見込みよりも早まる例が目立った。

これは、被害状況の確認を初めはヘリコプターから行い、後に道路の復旧によって災害現場に赴くことができるようになって正確な被害状況を把握したからと言える。別に今年の豪雨に限らず、鉄道の災害全般に当てはまる事例だ。

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