しっかりアピールするためには、学生時代に何に取り組み、その経験を通じて何を学んだかを、説得力ある表現でまとめる必要がある。しかし、これが簡単ではない。いくら売り手市場で就活生優位の環境とはいえ、説得力あるガクチカを語ることができなければ、なかなか選考突破は難しい。ESについても同様で、どれだけ中身の濃いESが書けるかどうかが、就活生にとって、大きな負担になっているのは間違いない。だからこそランキングの上位に入ってくるのだろう。
定番といえば、5位の「オワハラ」も今や知らない人はいないほど、すっかり定着してきた。これは、2015年に就活スケジュールが後ろ倒しになった際、先駆けて内々定を出した企業が、他社の選考を辞退して就活を終わらせるように迫った「就活終われハラスメント」を略した言葉だ。企業の採用難を象徴する流行語として、社会的にも大きな話題になった。
「お祈り」「サイレント」に傷つく就活生
しかし、この「オワハラ」も年々順位を下げ、今年は昨年と変わらず5位。企業側の対応に批判が集まったことや、心ない対応をした場合にはSNSで一気に広まってしまうというネット環境もあり、あからさまに迫る企業は少なくなっているようだ。それに合わせて、使われる頻度も減ってきているようである。
ガクチカやESといった定番ワードの順位が上がったのには、それまで上位に位置していた言葉の順位が相対的に下がってしまったことも影響している。たとえば2位の「お祈り」。これは、選考で落とされた場合、不採用通知の中で決まって「今後のご活躍をお祈りしております」という表現が含まれていることを背景に誕生した言葉で、選考落ち、不採用通知を意味する言葉だ。昨年は1位だったが、今年は2位に順位を下げた。
さらに、3位の「サイレント」は、選考で不合格となった場合、企業から連絡が来ないことを表現した言葉だが、「お祈り」と同様に去年より1つランクを下げている。
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