これで幕引き?楽天日本一セール問題 "超高値"のiPhone、シュークリームはお咎めなし

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が、一連の説明の中には思わず首をかしげたくなる点もあった。くだんの「抹茶シュークリーム10個の通常価格が1万2000円」「アイフォーン4sの通常価格が43万3915円」としていた店舗をはじめ、大根、スルメイカ、自転車などで世間を騒がせていた5店舗は、処分対象の17店舗には含まれなかったからだ。

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資料配付はA4の文書1枚だけ。調査結果の詳細は、会見場のスライドを使って説明された

今回のサービス停止処分は、セールの審査プロセスを通っておらず、かつ、セール直前に通常価格を引き上げた店舗に下された。実は、いくら異常な価格に見えても、この5店舗はその基準に照らすと「シロ」なのだ。要は、楽天が決めたルールそのものに、異常に高い通常価格の値付けを許す抜け穴があった。

消費者庁のガイドラインにのっとり、楽天では実際に一定期間の販売実績がある価格を「通常価格」などと表記できるとしている。ところが、抹茶シュークリームのケースでは、新規の出品だったため、販売実績を基にしたチェックがないまま審査プロセスを通過できていた。

高値の販売実績があったが……

大根とスルメイカについては、あらかじめ高い通常価格で過去に実際に販売していたことから、楽天の審査プロセスを通っていた。アイフォーンと自転車は楽天の審査プロセスを通過していなかったが、どちらも一定期間実際に高い値段で販売していたため、今回の処分対象にはならなかった。

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