新Apple Watch、使ってわかった飛躍的進化 AIが安全や健康をもたらしてくれる

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縁が小さく、角がケースの形状と同様に丸められたオールスクリーン。これを生かす、実写で撮影された全画面のアニメーションが楽しめるフェイスは見ていて飽きない(筆者撮影)

Apple Watch Series 4にはS4チップが内蔵されている。64ビットデュアルコアプロセッサーとなり、処理能力とグラフィックス、省電力性を高めている。加えて、watchOS 5では、Apple Watchを使っていて、ついつい犯していた失敗を防いでくれるようになった。

watchOS 5は、ウォーキングなどのワークアウトを自動的に検出して通知を送り、ウォーキング開始時に遡って記録し始める仕組みを備えた。GPS情報まではバックアップされないが、ウォーキング開始からの時間、距離、消費カロリーをワークアウトとして保存することができ、記録し忘れを防いでくれる。

そのほかにも、われわれの体の状態をチェックする仕組みが満載だ。

強化されたモーションセンサーを活用し、転倒したことを検出する機能が用意された。数年間にわたり、2500人、25万日分のデータを収集することで、さまざまな転倒パターンの加速度の変化をモデル化し、Apple Watchに検出できるようにしたという。転倒を検出すると、SOS通報の待機状態となり、1分間反応がなければ、自動的に通報される。

またApple Watchの人気がある機能として、心拍計がある。こちらもAIによって進化を遂げている。

装着していれば自動的に心拍を記録してくれて、アプリを立ち上げれば自分のタイミングで計測ができる。当然ウォーキングやランニングなどの最中、ワークアウト終了後の回復まで監視する仕組みだ。

この心拍計は、心拍数が標準では40以下、安静時に100を上回った状態がそれぞれ10分続くと、自動的にこれを検出し、通知をしてくれる。いわゆる徐脈や頻脈と言われる症状だ。そうした状況を検出した際に、Apple Watch Series 4に備わった心電図で、心臓の電気信号のパターンをグラフで記録し、診療に役立てることができる。

「心電図内蔵」は大きな進化だ

Apple Watchだけでなく、今回のスペシャルイベントで最も大きなニュースと言える点は、Apple WatchにECG(心電図)の計測機能が内蔵された点だ。筆者はApple Park内のフィットネスセンターで、実際に心電図の計測を試すことができた。

まず座ってリラックスをした状態で、Apple WatchからECGアプリを立ち上げる。そして、デジタルクラウンに反対の手の指を当て、30秒間の計測セッションを行う。すると、計測結果は自動的にヘルスケアアプリに記録される。非常にシンプルだ。

ヘルスケアアプリに記録された心臓の電気信号は、いつでもグラフとして確認することができ、また医師に見せたり、PDFとして送信することができる。

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