東急東横線と東京メトロ日比谷線の直通運転は、1964年に始まった。長らく東横線日吉駅まで15分間隔で運転されていたが、2001年の東横特急運転開始時に30分間隔となり、近年は東横線の菊名駅まで直通運転を行っていた。東横沿線から六本木や銀座へ向かう時に重宝する電車だったが、2013年の東横線と副都心線の直通運転開始と引き換えに日比谷線との直通運転は廃止された。ほぼ半世紀続いた歴史に終止符を打ったのである。
副都心線直通を優先したために、日比谷線直通列車が入りこむ余裕がなくなったこと、日比谷線の車両は18mの3扉車(一部5扉車)だったので、ホームドアを設置するとドアの位置がずれてしまい妨げとなるといった理由からであった。
しかし、日比谷線用の車両も20mの4扉車に移行しつつあるので、置き換えが完了した暁には、直通運転を再開してもよさそうなものである。特に銀座など日比谷線沿線から東横線沿線に向かう時には、中目黒駅から混んだ電車に乗り換えなければならず、ラッシュ時でなくても苦痛である。
現状では、残念な状況と思っている人も少なくないのではあるまいか。
あと1駅行ってほしい…
東京メトロ半蔵門線は、渋谷駅で東急田園都市線、押上駅で東武伊勢崎線とつながり、相互直通運転をしている。このうち今回取り上げたいのは、押上駅での接続である。
もともと押上駅止まりの電車が多いうえ、事故などで直通運転を中止する場合、半蔵門線の電車は同駅で折り返すので、押上駅と曳舟駅の間は電車が走らないことになる。東武線へ直通したい乗客は、押上駅から近くのとうきょうスカイツリー駅まで数分以上かけて歩くしか方法がない。
こうした場合、東京メトロでは、大手町駅で千代田線に乗り換えて北千住駅に向かい、そこで東武線に乗り継ぐよう案内している。三越前駅や清澄白河駅で直通運転中止に遭遇した場合は、いったん、大手町駅へ戻ることになる。事故などで直通運転中止となる事例は意外に多く、利用客はその都度不便を強いられる。何とか改善できないものだろうか?
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