がんと闘う元UWF戦士が人々を魅了するワケ 垣原賢人さんが抱く「中年のおっさんの夢」

✎ 1〜 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 8 ✎ 最新
拡大
縮小
元UWF戦士、垣原賢人さんが抱く夢とは?(撮影:長尾迪)

悪性リンパ腫という病気がある。血液のがんと呼ばれ、俳優の高倉健さんや、元小結・時天空の間垣親方らの命を奪った病気だ。まさに今、その病と闘いながら、リングに上がっているプロレスラーがいる。プロレス団体・UWFなどで活躍した垣原賢人(まさひと)さんだ。

この連載の一覧はこちら

“カッキー”の愛称で親しまれた垣原さんは、UWF退団後にUWFインターナショナル、キングダム、全日本プロレス、プロレスリング・ノア、新日本プロレスといった団体を渡り歩く。

2006年に引退した後は、大好きなクワガタを広めるための活動を開始。第2の人生を歩み始めたが、2014年に悪性リンパ腫と診断された。現在は小康状態が続いているが、完治したわけではなく、いつ悪化してもおかしくないという。

そんな垣原さんは2017年8月、復帰興行を開催。プロレスラーとして再びリングに立った。2018年8月にも興行を行った。闘病中でありながら、垣原さんはなぜリングに上がり続けるのだろうか。

UWFに入りたくて県内トップの進学校を中退

垣原さんは1972年、愛媛県新居浜市で生まれた。2つ上の兄が大のプロレスファンで、子どものころから一緒にテレビを見るうち、その魅力にハマっていった。中学校に進むと、プロレスラーの前田日明さんや高田延彦さんが立ち上げたUWFに夢中になった。高校は県内トップの進学校に入ったものの、UWFに入りたくて中退することを決意。打ち明けると、母親には泣かれ、担任からはプロレス雑誌を投げつけられた。

「うちの家族は父親がいないんですね。反対されるのは当然だと思いました。先の見えない世界に飛び込んで大丈夫なのか、高校くらいは出てほしい、と。それでもコツコツ思いのたけをぶつけて、最終的に母や担任が根負けしました」

人生に保険を掛けるのが好きでない、という垣原さん。学校に通いながらプロレスラーを目指し、実現したら中退する、という“現実的な”選択肢は考えていなかったという。

次ページ「今すぐにでも道場に行くべきだ」
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【動物研究家】パンク町田に密着し、知られざる一面に迫る
【動物研究家】パンク町田に密着し、知られざる一面に迫る
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
【田内学×白川尚史】借金は悪いもの?金融の本質を突く教育とは
【田内学×白川尚史】借金は悪いもの?金融の本質を突く教育とは
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT