新iPhone、価格発表の瞬間に凍りついたワケ その瞬間、発表会場は静まり返った

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iPhone XSシリーズは9月14日予約開始、9月21日発売となるが、iPhone XRは10月19日予約開始、10月26日発売とのスケジュールが発表された。

問題となるのは価格だ。

会場が凍りついた理由とは?

価格発表は、今回のイベントの中で、もっとも静まり返った瞬間だった。iPhone XRは749ドルから、iPhone XSは999ドルから、iPhone XS Maxは1099ドルという価格が発表され、会場内は凍りついた。

日本円ではiPhone XRが8万4800円、iPhone XSが11万2800円、iPhone XS Max 12万4800円(それぞれ税別)からという価格が発表されていたからだ。

iPhone XS Max(写真:アップル)

これまでiPhone Xの後継モデル価格は、100ドルずつ安いレンジが予測されていた。iPhone XRはiPhone 8 Plusよりも50ドル安い価格に設定されているが、iPhone XSは価格が据え置かれ、さらに100ドル高い価格となったのだ。

もちろん際限なく価格が上がり続けるとは考えにくいが、アップルはiPhone Xの成功に、999ドルという価格設定への自信を深めていることの表れ、と見ることができる。

ただし、この高止まりする価格設定が受け入れられるかどうか、という焦点を曖昧にする存在が、749ドルに設定されているiPhone XRの存在だ。

この749ドルのモデルがあるからこそ、アップルは999ドルのiPhone XS、1099ドルのiPhone XS Maxという思い切った値付けの高価格モデルをラインナップできたともいえるだろう。

デザインと機能の完成度は非常に高い。しかも個性を表現できるカラーバリエーションも取り揃えており、今回発表された3機種の中では、もっとも多くのユーザーに支持されるモデルになると予想できる。この「XR」に絞った分析は、別稿であらためて行いたい。

松村 太郎 ジャーナリスト

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まつむら たろう / Taro Matsumura

1980年生まれ。慶應義塾大学政策・メディア研究科卒。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。著書に『LinkedInスタートブック』(日経BP)、『スマートフォン新時代』(NTT出版)、監訳に『「ソーシャルラーニング」入門』(日経BP)など。

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