MBA学長が「バスケチーム」を率いてみた結果

「赤字、成績も動員も最下位」を蘇らせた5原則

プロバスケチーム「茨城ロボッツ」のメンバーと筆者(写真:IRSE Masato Suzuki)
シーズン開幕を今月末に控えたBリーグ。今期、B2制覇&B1昇格に強い決意で挑むチームがある。過去2年連続で地区2位に終わった茨城ロボッツだ。特に昨シーズンは17連勝で迎えた最終戦で4点差で敗れてプレーオフ出場権を逃しているだけに、今季にかける思いは強い。
ところで、今やB1昇格も視野に入るロボッツだが、3年前まではB2で2年連続で最下位に沈む「ビリチーム」だった。何がこのチームを蘇らせたのか。オーナーとしてチームの再建に取り組んできたのが、グロービス経営大学院学長の堀義人氏だ。同氏の近著『創造と変革の技法』には、起業家として、ビジネススクールの学長として考え抜いた5つの経営の原則が書かれている。いかにロボッツを蘇らせたのか、この原則に照らし合わせ、話を聞いた。

いかにロボッツを蘇らせたのか

僕がバスケットチームにかかわるようになったのは、2016年のこと。故郷の水戸を活性化させる「水戸ど真ん中再生プロジェクト」の座長に就任し、地方創生の起爆剤になるものを探していたころだ。川淵三郎氏との面談を経て、新たにできるBリーグに興味を持ち調べてみたら、地元に、一度経営破綻した「つくばロボッツ」というチームがあることを知った。

『創造と変革の技法』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

水戸の活性化を考えていた僕は、1つのロールモデルに思い当たった。サッカーの鹿島アントラーズだ。水戸よりはるかに人口が少ない地方都市の、当時JSL(2部)を母体に発足したクラブチームが、Jリーグ開幕の年に優勝し、その後四半世紀、つねに強豪チームとして日本中から愛されている。2年前にはクラブ・ワールドカップで「あの」レアル・マドリードと熱戦を繰り広げ、今や世界からも注目されるチームだ。

なんて夢のある話だ! 地方創生の起爆剤として、これほど魅力的なものはない。

僕は、経営破綻後に着任し再建に取り組んでいたロボッツ代表の山谷拓志さんをプロジェクトのメンバーとして招聘し、2016年2月に開催された1回目の会合後にあんこう鍋をつつきながら2人で話し合った。意気投合して出資を決め、新生「茨城ロボッツ」の共同オーナーとなった。

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