ガザから来日した女性起業家が訴えたい言葉

人間の価値を感じる自由な未来をつくりたい

:どのような未来を作っていきたいですか?

マジッド:自由な未来ですね。自由になりたいです。自由な生活って、私には想像できません。自分の決めたことに責任を持って、誰も私の生活をコントロールせず、伝統や家族のしがらみにとらわれず、ありのままでいられる自由が欲しいです。初めて日本に来て、自由を感じることができ、私の人生はガラリと変わりました。同じことをガザの人々にも感じてほしいと思っています。そして、ガザの人々により良い生活をしてほしいと思っていますし、彼らはより良い生活を送るだけの価値があると思います。今のガザの状況を見ると、彼らが自分自身の人間としての価値を感じられる状況にはありません。

:戸川さん、マジッドさんをはじめ、ガザの皆さんが自由を感じられるためには、日本に暮らす私たちは何ができると考えていますか?

戸川:ガザ地区というのは、地理的に遠い存在だとは思います。でも、たとえばマジッドに会った時、彼女のビジネスはもちろん、彼女自身のキャラクターに触れることはすごくいい機会になると思います。まずはガザに関心を持っていただきたいと思います。難しい環境の中でも頑張っている若い人たちの姿を見て、こちらも逆に刺激をもらえます。また、一緒に何かできることもあると思っています。たとえば、日本が持っている技術力で支援をしたり、ガザの人々のアイデアとマッチングをしたり。そういうことから一緒にやっていくというのはできることではないかと思います。

:最後に、日本の人たちにぜひメッセージをください。

自分の人生を享受してほしい

マジッド:自分が日本人であるということに感謝してほしいです。自由があること、そして、そもそも国があってそれに守られているということに感謝してほしいです。生きることが難しい人たちがいるということを忘れないで、自分の人生を享受してほしいと思います。食事をするとき、家族と過ごすとき、それができない人がいることを忘れないでほしいです。今世界で起きていることは、一部の人たちだけの責任ではなく、私たち全員の責任だと思います。良い生活を送るということは、他の人のことを忘れてもいいということではありません。世界をより良くすることに、ぜひ貢献していってください。私がいつもガザで伝えているメッセージを送ります。「Everyone deserves a chance to fly. (誰しもが飛ぶチャンスを持っている)」。ありがとうございました。

食事をするとき、家族と過ごすとき、それができない人がいることを忘れないでほしい(写真:GARDEN Journalism)
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