あなたの隣の「働かないオジサン」

無気力、評論家、仕事をしてるフリ……

ここで考えてほしいのは、業種も異なる多くの会社に勤める若手社員から、同じようなオジサン批判が出ているということだ。

人柄や個人的な問題だけで働かなくなっているのであれば、これほど共通した話題にはならないだろう。そこには、オジサンを働かなくさせるような、会社の仕組みやキャリア形成の課題が横たわっていると考えたほうがいい。

一方で、批判を受けているオジサンたちも、好きでそういう態度を取るのではないと思われる。会社と自分との間にできた溝を埋めきれないことで、否定的な態度になっていることもありそうだ。先ほどの「かわいそうに思えてきた」というAさんの発言も、そういう面を感じ取ったのかもしれない。

矛盾や不合理の背景をきちんと把握する

このように考えてくると、オジサンたちの課題は、彼らを批判している若手社員の課題でもあることがわかってくる。オジサンを批判している若手社員も、十数年もすれば中高年社員になるからだ。

矛盾や不合理をいきなり取り除こうとするよりも、その矛盾や不合理の背景をきちんと把握することが、かえって解決の近道になることが多い。

働かないオジサンを生み出す背景にある会社の仕組みや、会社員人生の構造はどうなっているのか。また経営環境が変化する中で、会社と社員との関係がどのように変化しているのかを、十分、理解することが重要なのである。

そうすれば働かないオジサンに対して、どうのように対処していけばよいかだけでなく、自身の会社内での働き方や今後のキャリア形成におけるヒントを得ることができる。また、自分が働く会社の人事課題についての考えを深めることにもつながっていく。

次回は、中高年社員の働き方を見る中で、「働かないオジサン」のタイプ別分類と、その対処法について考えてみたい。

キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 映画界のキーパーソンに直撃
  • 最新の週刊東洋経済
  • 岐路に立つ日本の財政
  • 女性の美学
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
ナベツネが腹を割って語る<br>政治、そしてメディアの未来

読売新聞主筆として93歳の今も、社論をまとめる要の役割を果たしている渡邉恒雄氏。安倍首相と定期的に会食するなど、なお政治のキーマンでもある。歴代の首相を知る同氏は現在の政治とメディアをどう見ているのか。本誌編集長がインタビュー。