頻繁な交配で衰弱「悪徳ペット繁殖業」の実態

浅田美代子さん「日本は動物愛護法が甘い」

保護施設では病気に関する説明があるが、ペットショップの場合だと病気を隠して販売するケースもあるそうだ。

「発覚後にお店に言うと“じゃあ、取り替えますよ”とか平気で言うお店もあるんですよ。品物と同じ扱いなんです。こういう動物への軽視が、捨てたり、異常な繁殖、そして殺処分につながるんです。ペットショップに陳列されているかわいい子に目を向ける前に、その子の親のことも考えてほしいんです。その親たちは、劣悪な環境下で異常なほどの繁殖活動をさせられる“地獄”の中にいる場合もあるんです」

「悪徳繁殖業」の劣悪な飼育環境

こうした悪質な繁殖を行う業者はブリーダーと区別して、『悪徳繁殖業』と呼ばれる。浅田は、ボランティア団体とともにこうした繁殖業施設を訪れた経験がある。

「すごく汚い日の当たらない部屋に閉じ込められて、ろくに食事も与えられずに、8歳までの犬が年に2回も交配させられている状況でした。メス犬は年に2回も交配しているのでカルシウム不足から歯も全部なく、あごの骨も溶けてしまって……。流通の過程では年間2万5000匹もの動物が亡くなっています。この状況は許せませんよね」

悲惨な現状を自身の目で見たことが、現在の署名活動にもつながっているそうだ。

「おかげさまで、18万近くの署名が集まりました。とにかく今の法律だと動物を守れないんですよ。だから実際に街頭に立ちました。紙の署名だと今の時代は名前や住所などの個人情報を書きたくない方もいて、顔も見ずにけっこう素通りされましたね」

昨年12月、署名活動のため六本木の街頭に立った浅田氏ら。寒空の下、多くの署名を集めた(写真:週刊女性PRIME)

そんな大変な思いをしながらでも活動を続けるのは、やはり5年に1度の今年が勝負の年だと考えているから。法改正に向け、彼女が訴えていることは3つあるという。(1)8週齢規則(生後56日以下の子犬や子猫を親から離してはいけない)、(2)各種数値規則(繁殖回数、施設の広さ、従業員数などの数値的な規則)、(3)繁殖業の免許制だ。

「日本は動物愛護法が甘いんです。愛護動物をみだりに傷つけたり殺したりしても最高で2年以下の懲役か200万円以下の罰金。これは器物破損より罪が軽い。動物がモノ以下の価値なんです。実際に裁判になっても実刑になることはおろか、書類送検のみで起訴すらされないことも。あまりにも動物の命が軽視されているじゃないですか。こんな状況は許せません」

しかし、法律改正に向けて難しい壁がある。反対派の国会議員の存在だ。

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