50代会社員が直面する「役職定年」のリアル 年収減に異動、モチベーション維持が課題
定年後も就労している60代男性に、役職定年の際の所属異動の有無とそれに対する評価について尋ねたところ、役職定年の際に「異動はあった」という人は約3割となっています。
そして異動した人の71.5%が満足(「よかった」+「どちらかと言えばよかった」)しており、その理由としては「元上司が所属内に残ると、新しい役職者がやりにくいと思うから」38.3%・「元部下が上司になるなど、職制面で自分がやりにくいと思うから」28.4%・「元上司が所属内に残ると、所属員がやりにくいと思うから」24.9%など異動前の職場への配慮の割合が高く、このほか「勤務時間の面で楽になったから」30.3%と労働時間の軽減も挙がっています。
異動した人が不満に思う理由とは?
また、役職定年の際に所属異動があって「よくなかった」「どちらかと言えばよくなかった」と回答した人が挙げた理由は「それまでの知識・技能・経験が活かせなくなったから」37.5%と最も高く、次いで「前所属でまだやりたい仕事があったから」32.5%、そして「やりがいの持てない職務になったから」27.5%と続いています。この結果より自分自身のそれまでの豊富な経験などを活かせず、やりがいがなくなったことなどで満足感が低下していることが読み取れます。