香取慎吾&草彅剛、意外すぎるCMでみせた姿 最新のCM好感度ランキングTOP30を発表
モニターには「みんなが聞いたことのあるチャイムを使ってこんなCMを作ってしまうところがすごい」「あの曲は誰でも知っていると思うので広告効果もバツグンと思う」「ファミマのおなじみの音楽にのってのやりとりがすっごく面白い!!」と好評で、CM好感要因の「音楽・サウンド」の項目では期間中にオンエアのあった全3230作品中の2位につけた。
人気アーティストの楽曲ではないものの、生活者(一般消費者)の日々の動線上にある音を資産として活用した技ありCMだろう。
いずれのCMも、「認知度と注目度の高いタレントを起用した」ということが好評価の大きな理由であろう。しかしその条件を満たすCMならば他にも多くある。今回この2作品が上位にランクインしたのは、「商品情報を楽しく届ける」というテレビCMの基本マナーをしっかりとおさえているからにほかならない。
生活者の心情に寄り添う視点を持っているか
「スカルプD メディカルミノキ5」についていえば、「すごい発毛剤」と表現するほどの効能がある商品なのだから、医薬品として伝えたい機能や開発秘話はいくらでもあるだろう。それを成分名である「ミノキシジル」でさえ「ミノキ兄弟」としてエンターテインメントに変換している。
発毛剤というややネガティブにとらえられやすいカテゴリであることを踏まえ、成分や使用方法の認知向上よりも、発毛剤を使用することへの抵抗感を払拭し、身近な存在として「自分が持っていてもいい商品だ」と感じさせることを優先した今回のコミュニケーションは、真に生活者の心情に寄り添う視点がないと生まれなかったはずだ。
「炭火焼きとり」にしてもリニューアルの内容やいかにおいしくなったかを説明するのではなく、「すげえうまそうじゃん」「バカうまい」と食べた人に言ってもらいたいセリフを、広く知られているメロディーに乗せてコミカルに表現している。
企業からすると、苦労して作り上げた商品は子どものようにかわいいだろう。一方、世の中の一般消費者は、24時間その企業の商品のことを考えてくれているわけではない。
“かわいい我が子”が世に出たときにひとりで歩いていけるよう、客観的かつ生活者と同じ視点で判断できるか否か。それがCMを通じてコミュニケーションを成功させるためのカギといえそうだ。
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