あえて「説明しすぎないCM」が好感を呼ぶ理由 ダイハツとキリンのCMがしっかり支持された
NTTドコモのCMが7月前期・後期と2期連続でCM好感度の総合1位に輝いた。ともにトップとなったのは新聞記者役の高畑充希が夕暮れ時の港でX JAPANの「紅」を力強く歌い上げるCMだ。「iPhone X」を手にした高畑がフロントカメラに向かって歌っていると、メッセージアプリの画面上に映る犬のキャラクターの表情も険しいものへと変わる。
アニメーションと一緒に彼女からの「別れましょう。」というメッセージを受け取った上司役の堤真一が寂しげな表情を見せるストーリーで、自身の表情や声をアニメーションに乗せられる「アニ文字」機能を紹介した。
NTTドコモの作品が1位となるのは1年ぶりのことで、前回も高畑がメインキャストとして出演。CMは彼女が恋のライバル役でもある“ブルゾンちえみ”のネタを完コピする内容で、このときも2017年7月の前期・後期と連勝を飾っている。
歌を中心に据えた作品のためCM好感要因は「出演者」「音楽」のポイントが高く、モニターの感想も、「アカペラうますぎて鳥肌がたった」「歌がうまい、迫力がある、思わず見ちゃう」「女の人が男の人の難しい曲を熱唱しているので、CMが始まると思わず目がいって歌に聴き入ってしまう」とその圧倒的な歌声に耳目を奪われたというものが大半だった。
ミュージカル出身で “みつき”名義での音楽活動実績もあるだけにCMで歌うことも少なくない彼女だが、髪を振り乱しながらの本気の熱唱は視聴者が初めて見る姿だろう。
そして「iPhone “X”だから“X JAPAN”」というちょっとしたアハ体験も織り交ぜつつ、何より別れのエピソードで締めくくるという一波乱を思わせる終わり方で、さらに期待を持たせた。
「女心」をしっかりつかんだダイハツ
ダイハツの新型軽自動車「ミラ トコット」のCMにも注目だ。
同車は「誰でもやさしく乗れるクルマ」として若年女性のエントリーユーザー向けに開発された。吉岡里帆を主人公の“まる子”役に、国民的アニメ『ちびまる子ちゃん』を実写化したシリーズCMを発売日の6月25日に開始。原作では9歳の小学生だったまる子が“22歳の社会人1年生”という設定で登場し、これまでに2作品がオンエアされている。
上位につけたのは、奈緒が演じる親友“たまちゃん”との待ち合わせ場所に向かう第1弾CMで、CM好感度で総合7位にランクインした。
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