東大生が厳選「語彙力がグングン伸びる」3冊 退屈な参考書も「読み方」を変えれば効果倍増
そしてこの「類語辞典」というのは、そうした「意味の分類」がきちんとされています。「日和見主義には2つの意味があり、……」としっかり分けて説明されているので、意味のつながりや語彙の類似性・差別化するポイントも理解しやすくなっているのです。
『日本語チェック2000辞典』
さて、今の2冊の本で「語彙の増やし方」はお話しできたと思うのですが、本当に語彙力を身に付けるためにはあとひとつ、必要なことがあります。
それは、チェックです。本当に自分が正しい語彙を身に付けているのか、間違って言葉を使っていないかどうか、把握する必要があるのです。
たとえば、「姑息」ってみなさんはどういう意味か知っていますか? 「卑怯」と答えた方、多いと思うのですが、実は本当の意味は違います。
「姑息」とは、実は「その場しのぎの」という意味です。一時的にその場を逃れたりすることを指して「姑息」というのであって、「正々堂々としていないこと」を指す「卑怯」という意味ではありません。
こんなふうに、「正しいと思い込んでいるが、実は間違っている語彙」は、実は結構多いです。
そんな「間違った語彙を正す」のに最適なのがこの『日本語チェック2000辞典』(樺島忠夫他著、京都書房)なのです。
この本は、その名のとおり2000題の「日本語にまつわる問題」が載っています。それも、「あ〜わ」までの50音順で、間違いやすい日本語・できない人が多い日本語の問題が載っているのです。
僕はこれを、問題集のように一問一問解いていきました。そうすると、自分が何をわかっていて、どんな語彙が欠けているのかが理解できるようになります。そしてできなかった問題に丸をつけてチェックし、解説を読みます。
この本の解説はしっかり丁寧に書いているので、これだけでも語彙力が付くのですが、解説を読んだうえでもう一度違う辞書でも調べてみて、先ほど紹介した類語辞典でも調べてみましょう。
「姑息には、『一時しのぎ』『その場しのぎ』『当座逃れ』などの類義語があるみたいだ」と調べて、それを可能であればメモして後から復習するのです。そうやって、チェックもしながら自分の語彙力を着実に伸ばしていく勉強をすれば、語彙力がぐんぐん身に付くこと間違いなしです!
面倒くさい……と思われた方、以前「東大生絶賛!『電子辞書』は最強学習ツールだ」で紹介したとおり、電子辞書を使えばそれほど手間はかかりません。ぜひ、活用してみてください。
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