関東進出!食べ放題焼肉「ワンカルビ」の正体 関西・九州の名物チェーン、強さの秘密とは?
――オープン初日に花小金井店に伺って、実際にオペレーションの完成度の高さを感じました。
花小金井店ではアルバイトの研修を2カ月間行いました。自社店舗がある場合は1カ月間行うのですが、花小金井店の場合は自社店舗がありませんでしたから、2カ月間かけました。そのうちの1カ月半経過してアルバイトの中から上位20人を選出して、1週間程度、関西の店舗に研修を受けてもらい、そこでの体験を思い新たにして花小金井店で再び研修を継続しました。
ミッション、店舗テーマで接客力が向上していく
――「人生に2時間の幸せを」というテーマや「幸せの団らんを、社会に。」というミッションはどのようにして生まれたのですか。
既存店を全て食べ放題に業態変更し業績が回復した1年後、テレビCMを制作しました。そのときに生まれたのが「人生に2時間の幸せを」というテーマです。
「焼肉食べ放題ワンカルビ」では安かろう悪かろうではなく、料理・居心地・接客の3つをお客さまに満足していいただける今までになかった上質な食べ放題を目指してスタートしました。その思いを受け、テレビCMのクリエイティブディレクターでコピーライターの故・岩崎俊一氏が生み出した言葉です。
その後、お客さまの2時間の幸せをテーマに料理・居心地・接客を磨き続け、店舗レベルを向上させていきました。そして4年前に、ビジョンおよびミッションを考えるプロジェクトで、われわれが提供しなければならないのは、お客さまの2時間の幸せであり、その先にある幸せの団らんを社会に広げることがわれわれの使命なのでないかという結論に至りました。
――この文言によって現場はどのように変わりましたか。
当初、現場から反対の声がありました。なぜかというと、「人生に2時間の幸せを」とうたった以上、オペレーションのレベルは相当高くしなければクレームをいただきそうだという理由からでした。
でも、そのようなことを言っていたら現場のレベルは向上しません。テーブルオーダーバイキングのメリットが生かせない。そこで、この文言通りのレベルを目指そうということになりました。では、料理はどうあるべきか、接客をどうすればよいか、居心地感を高めるためにどうすればよいか。このようなことを議論するようになったのは、この文言ができたことがきっかけです。そこで、常に少しずつですが改善し続けているのです。