関東進出!食べ放題焼肉「ワンカルビ」の正体 関西・九州の名物チェーン、強さの秘密とは?
しかも、食べ放題はいろいろ召し上がりますからテーブルを広くしています。そして、ロースターはテーブルの中央に置いておらず、従業員が通路側のテーブルのスペースに料理をたくさん置けるようにロースターの位置は少し奥の方に設けているのです。
――外食企業としては、客単価を変えた業態を展開することによって企業全体のポートフォリオを整えることが必要になるのではないでしょうか。
それは今のところ考えていません。われわれは食べ放題以外の業態をやりません。そして客単価3000円台の価値観を極めていくということに特化するべきだと考えています。それが本当の強みとなり、お客さまからの信頼をもたらすものと考えています。それが当社の成長戦略です。業態を価格的に分散させるとノウハウは変わっていきます。
現段階では、出店余地がたくさんあるという認識です。
集中出店は「十字出店戦略」で
――花小金井店を1号店として、これから東京エリアでどのように展開していこうと考えていますか。
私は社内で「十字出店戦略」と訴えていますが、東は武蔵野、三鷹、西は八王子、北は所沢、南は藤沢という十字のエリアに集中的に出店していこうと考えています。
私は地域ドミナントが非常に重要だと考えております。今回の花小金井店の出店に際しても、お客さまにとっては「ワンカルビとは何?」というところから始まります。そこで実際によい体験をしたり、よい評判を聞くようになると、そこで「うちの近所にワンカルビができた」となればお客さまが利用する動機が高まります。
それは、アルバイトにとっても同様。「うちの近くにワンカルビができたから働いてみようか」となります。
そして、マネジメント上のメリットがあります。展開するエリアが広くなるとブロック長があちらこちらに移動する時間が非常にかかります。彼らは店舗に入り、指導をすることが仕事であるわけですから、出店エリアはある程度集中させる必要があります。
店舗開発の担当者にとっても、出店するエリアの範囲を決めると出店の判断がしやすい。不動産会社の人にとっても、物件情報の提供がしやすくなります。
とはいえ、東京エリアのマーケットは甚大なものがあります。この十字のエリアだけで1500万人が存在します。ここだけで関西全体のマーケットよりも圧倒的に大きいのです。ですから、これからはここに集中して出店して、ゆくゆくは関東全体に広げていくとう考え方です。まずは10店舗に向けて出店をつなげていきます。