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韓国の早期の税関データは「半導体産業」「アジア地域の貿易」のトレンドを先取りする。トランプ関税で深まる不確実性の中で有用だ

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韓国の半導体産業は自国経済を支えるだけでなく、さまざまな先行指標になっている(写真:Bloomberg)

WSTS(世界半導体市場統計)が発表する主要業界指標である純売上高をみると、直近の半導体需要サイクルは2024年半ばにピークを迎えたようだ。

2025年2月の最新月次データでは、世界の半導体産業の純売上高の年間成長率は、前年比20.7%だった。これは、2024年8月の同28.5%増と比較して顕著な減速を示しており、業界が急成長期から緩やかな成長期へと移行しつつある可能性を示唆している。

半導体セクターの短期的方向性を予測する

英ロンドンにヘッドクォーターを置くグローバルな経済統計データベース「CEICデータ」。同社のエコノミストが多彩なデータを活用して世界各地の状況を読み解きます

では、もっと直近のデータを使って、世界の半導体セクターの短期的な方向性を知ることはできるだろうか。そのための貴重な情報源の1つは、世界の半導体市場における主要プレーヤーである韓国だ。

韓国税関は、毎月10日、20日、25日に更新される、月初からの貿易統計を段階的に発表している。韓国が半導体生産と輸出において重要な役割を担っていることを考えると、これらの初期指標は世界的な需要動向に関する貴重な情報源となる。

韓国税関のデータによると、2025年4月の最初の20日間の半導体輸出は前年比10.7%増となった。これは健全な2ケタ成長ではあるものの、3月の前年比11.9%増と比較すると若干の減速を示している。

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