激辛麺が猛暑にコンビニで売れた珍事の真相 この夏、冷し麺とアイスも予想以上に売れた
氷菓つながりで忘れてはならない夏ヒット商品を挙げておこう。ファミリーマート(以下ファミマ)の「フラッペ」。特に暑さが厳しかった7月半ばには前年売上比約2倍をマークしたという。
この「フラッペ」、冷凍庫にある氷カップにコーヒーメーカーから温かいミルクを注いで氷を溶かして食べる(飲む)商品なのだが、正直いうと「自分でカップにミルクを注がねばならない点」が、うだる暑さの中、面倒くさいのではと思っていた。
だが、フタを開ければ逆だった。
「フラッペは、ものすごくいい天気の土日によく売れました。観光地でついソフトクリームを買ってしまうように、暑い中外出すると開放感が欲しくなるのかもしれません」(ファミマ商品担当者)
面白い心理だと思う。同じコーヒーマシンの前に立つなら普通のアイスコーヒーやアイスラテを選べば早く涼むことができるものを、いちいち氷をストローでシャカシャカ溶かさねば飲めないフラッペに引かれるのは、炎天下、ちょっとしたアクションを楽しみたい“遊び心”が増幅したからではないだろうか。この夏、フラッペデビューした人の気持ちはわかる。
コンビニ3社にとって予想外に「売れたもの」
次は、珍しい売れ方をしたモノをチェックしよう。前出の北澤さんに聞いて、おもしろいなと感じたのは「蒙古タンメン中本 辛旨味噌」が2割増しの売れ行きで、夏のカップ麺カテゴリーを牽引しました」という話だ。
「蒙古タンメン中本」といえば、ラーメン好きなら誰もが知っている有名店。そのカップ麺(セブンのオリジナル商品)なのだから、すでにファンがついている定番だ。
だが、35~40℃という酷暑の中、温かい麺をすすりたくなるだろうか。しかもご存じのとおり辛くて刺激的な味だ。「暑いときにカレーを食べるとうまい」という発想と同じなのだろうか。
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