台湾スイーツ「豆花」が新宿に上陸したワケ 「ミロード」リニューアルに合わせ日本初出店

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今回の騒豆花オープンの経緯について、専務取締役の小峯祐一郎氏は次のように語る。

劉ママこと騒豆花オーナーの劉端貞氏(右)とフークル社長の河崎孝文氏(編集部撮影)

「騒豆花とは“運命的な出合い”があり、3年間交渉してきました。台湾の人気店なので、日本のいろいろな企業がビジネスを申し出てくるのですが、オーナーの劉ママ(騒豆花オーナー劉端貞氏)が断ってきた。それはオーナーが海外に展開する=騒豆花の味が変わってしまう。それほどまでに自店の味を愛し、その難しさを理解していたからです」(小峯氏)“運命的”という表現は少し大げさかもしれないが、同社社長の河崎孝文氏が現地で初めて味わったときの衝撃はそれほど大きかったのだろう。同社のもう1つの業態であるパンケーキ店も、「パンケーキブームとはまったく関係なく、店の味に感動した」(小峯氏)からこそ、日本での展開を決断したのだという。

さまざまな努力の結果、本場の味の再現が可能に

騒豆花は家族で経営している店で、劉氏は3代目だそうだ。オリジナルの味を守りたいという劉氏の思いと、同店の味に感動したという河崎氏の熱意が一致したからこそ、同店を日本で運営することが可能になったのだろう。確かに味の再現には苦労したようで、

「材料の配合も微妙で、少しでも違うとうまく固まらなかったり、豆の味が死んでしまいます。また水の質が台湾と違うため、本場の味がなかなか出せないんです」(小峯氏)という。

シェフは現地で修行したほか、店舗には専用の機械を導入した。もちろん大豆も台湾から輸入。水も、豆花に適した質のものを使用している。

このように、豆花についてはオリジナルを厳守したのが同店の最も大きな特徴だ。しかし、日本店だけのサービスも“売り”となっている。ひとつには、麺やごはんもの、「屋台料理」と称するおつまみなど、食事の提供も行っていることだ。

「台湾の店ではスイーツのみの営業ですが、当店を通してお客様に台湾を感じてほしい。そのために台湾を感じる料理をオーナーの協力を得ながら開発いたしました」(小峯氏)

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