筆者はこのコラムで、中学少年硬式野球が活況を呈していることを紹介した。一部の硬式少年野球は、有名高校、プロを目指す野球少年の「塾」的な存在となっている。しかし、こうした「野球塾」の過熱は、さまざまな弊害を生み出している。
小中学校の球児や親、指導者が「目先の結果」を追い求めて野球に入れ込むのは、間違いなく「甲子園」があるからだ。そういう意味では、甲子園が現状のままである限り、小中学校の野球が劇的に改善するのは望み薄でもある。
ただし、100回もの歴史を重ねてきた甲子園の仕組みを変えるのは生易しいことではない。夏の甲子園では2013年から準々決勝と準決勝の間に休養日を設けるようになったが、このために応援団の滞在日数が伸び、滞在費がかさむなど、各方面に影響が出た。
酷暑に対する対策はこれからも強化すべき
7月末にいったん収まった酷暑は、8月に入ってまた盛り返している。甲子園がある兵庫県でも、連日最高気温が35度以上の猛暑が予想されている。
第100回の夏の甲子園、筆者は大事が起こることなく無事に大会が終了してほしいと思う。
しかし、大事が起こる起こらないにかかわらず、高野連、朝日新聞社はこの未曽有の猛暑をきっかけに、高校野球の日程や開催時期、時間を抜本的に見直すべきだ。
次の100年、高校野球を続けるために、野球少年に夢の舞台を与え続けるために、大胆なパラダイムシフトが必要になってきている。
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