北欧の原発を悩ませる「猛暑」の甚大影響

海水温の上昇で一時停止も

スウェーデンのリングハルス原発。2012年6月撮影。提供写真(2018年 ロイター/Bjorn Larsson Rosvall/Scanpix)

[オスロ 1日 ロイター] - この夏、記録的な猛暑に見舞われている北欧では、海水温の上昇によって、一部の原子力発電所が出力低下や一時稼動停止に追い込まれている。今後、他の原子力発電所でも同様の事態が発生する見込みだ。

今夏の気温は、これまでのところ季節平均を6─10度上回る水準で推移しており、地域の水力発電所の貯水量が激減して、電力価格が記録的な水準に上昇。欧州大陸からの電力輸入が増加する一方で、消費者が支払う電気料金も上昇している。

冷却のために冷たい海水を利用

スウェーデンとフィンランドでは、原子力発電所はダム式水力発電に次ぐ第2の電力供給源で、計11.4ギガワットの出力がある。

原子炉は、冷却のために冷たい海水を利用しているが、気温が高くなりすぎると、安全操業に適さない温度にまで海水温が上昇することがある。その温度は、原子炉の種類や使用年数によって異なる。

スウェーデンやフィンランドの原子炉による予定外の出力低下で、電力価格がさらに押し上げられる可能性がある、とノルウェー水資源エネルギー庁のベガルド・ウィルムセン氏は言う。

「熱波によって北欧諸国の原子炉が停止したり出力を減らせば、電力供給を下押しして、電気料金にも圧力がかかることになる」と同氏は語る。

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