日本が中国人富裕層からガッツリ儲ける方法 シンガポールは「カジノ以外」でも稼いでいる

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マリーナベイサンズは夜景も美しいが、アジア最高級のショッピングセンターでもある(写真:筆者撮影)

7月20日、「カジノ法案」(統合型リゾート=IR実施法案)が今国会で成立しました。「ギャンブル依存症の人をどうするのか」など、今後も日本ではさまざまな重要な議論が交わされそうです。依存症対策はしっかりとなされるべきだと思います。

私が今住んでいるシンガポールでは、すでに8年前の2010年にカジノ施設を中心としたIRが導入されています。そこで今回はシンガポールのIRから日本が学べることについて、私なりに考えたことをお伝えしたいと思います。

シンガポールは「マカオ型」と「ラスベガス型」の中間

ズバリ、言いたいことをひとことで言うと、シンガポールはIRの運営で「カジノ収入だけをあてにしているのではない」ということです。

まずはシンガポールのIR導入の経緯や観光収入の構造から解説しましょう。シンガポールも「カジノを作ればギャンブル依存症問題が深刻化する」との懸念から長年、計画を見送ってきました。しかし、「カジノを建設しないと、他の国におカネが流れる」ということで、結局、政府は厳しい監視付きで導入することにしました。これは大枠で日本の今回の決定に似ているといえるでしょう。

シンガポールのカジノは現在2つあります。米国のラスベガス・サンズ社が運営するマリーナベイサンズと、マレーシアのゲイティン・グループが運営するリゾート・ワールド・セントーサです。いずれもカジノだけではなく、ホテル、レストラン、ショッピングセンターなどを併設。さらにコンサート劇場、博物館、シアターなどのエンターテインメント機能、会議場や展示場などのビジネス機能までもった「巨大IR施設」になっています。

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