貯金できない人とできる人は一体何が違うか

多い人が意外と使っているという事実もある

一方で、貯蓄高が約2000万円以上の人の平均年収は889万円です。よく、年収1000万円を超えると家計にもゆとりが出るとイメージされますが、そこまででなくても貯蓄が多い人もいるのです。

また、貯蓄が少ない人(約200万円以下)とトップレベルに多い人(約2000万円以上)では、貯蓄高では10倍以上の開きがあるものの、年収差は350万円ほどです。ここには定年退職をして退職金による貯蓄がある人はほとんど含みませんが、現役の会社員のなかで、年収以上に貯蓄の格差が大きいことがわかります。

貯蓄が多い人の特徴とは?

では、貯蓄が多いのはどのような人なのでしょうか?

まず、当然ながら年齢の高さがあります。貯蓄約200万円以下の人の平均年齢は約44歳ですが、トップレベル(約2000万円以上)の人では同56歳です。毎年少しずつでも貯蓄を続けていれば(かつ貯蓄した以上に使わなければ)、時間の経過とともにおカネが貯まっていくのでしょう。

年齢にかかわらず貯蓄に大きな影響を与えると思われるのが、住宅ローンなどの負債です。貯蓄の多い人ほど負債残高が少ない傾向があります。貯蓄高トップレベルの人が抱える負債は平均426万円で、貯蓄高の10%前後の規模にすぎません。これに対して貯蓄が少ない人の負債は平均810万円で、貯蓄高の10倍以上です。

負債の大半は住宅ローンと考えられ、貯蓄が多いほど持ち家率が高く、かつ住宅ローンを完済している人も多いようです。貯蓄高トップレベルの人のうち住宅ローンを返済中の人は2割ほどですが、貯蓄がトップレベル未満の人では約4割がローンを抱えています。月々の支出で見ても、貯蓄が少ない人は家計に占める住宅ローンの返済負担が重い傾向にあります。住宅ローンを返済していると、なかなかおカネが貯蓄に回らないと嘆く方が多いですが、やはり貯まった後の結果にも表れるようです。

ところでローンは、審査で有利なこともあり、年収が高いほど多額のローンを組む傾向があります。返済能力の面では当然のことですが、収入の多くを返済に回せば貯蓄はできません。実際に住宅ローンを借りている人が月々の収入から貯蓄に充てる割合(貯蓄率)は、借りていない人よりも低いです。しかもその差は年収が高いほど大きいのです。年収約1200万円以上の人の平均貯蓄率は約30%ですが、住宅ローン返済をしている人に絞ると約24%と、約6%ダウンします。しかし、年収約500万円レベルの人ではその差は3%弱です。年収が高いと借りやすいものの、無理をしてかなり高額な借り入れをしてしまうケースも少なくありません。その分、貯まりにくくなるリスクも大きくなることは十分に留意したいものです。

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