「未婚男性は悠々自適」という大いなる誤解

可視化されていない「独身税」の重荷

実収入は上がっていない単身世帯ですが、直接税や社会保障費負担(非消費支出)および消費税を加えた税関連負担についてはどうでしょうか?

二人以上世帯も単身世帯もどちらも負担率は上がり続けてはいますが、グラフでおわかりの通り、単身男性の負担率が圧倒的に高いことがわかります。2015年には実支出に占める割合が34%近くまで上昇しています。これは、単身男性にはいろいろな控除がないことによりますが、大きな負担になっています。2017年実績では、単身男性の税関連負担は、二人以上世帯に比べて2.7%高く、奇しくもこれは二人以上世帯の教育費の比率とほぼ一緒です。単身男性たちは子どもがいない分を国庫に入れているのです。もはや、これは可視化されていない「独身税」のようなものではないでしょうか。

続いて、単身と家族のエンゲル係数(消費支出に占める食費の割合)の違いを比較してみましょう。こちらも非消費支出と同様、単身男性が圧倒的に高くなっています。エンゲル係数の増加は、実収入の下落基調に加え、食品の物価が上昇したことが大きな要因であることは確かで、さらに2014年の消費増税の上乗せというトリプルパンチとなっています。もちろん、これは単身男性だけではなく、単身女性も家族世帯もすべて影響を受けています。

品目別に見ると…

食費の中の項目で2007年と2017年とでどれくらい消費実額が増加したのかをまとめたのが以下のグラフです。食品の物価上昇を考慮に入れるため、同時期の各分類の物価指数増加分をゼロとした場合の純粋な食費支出増減比較を見ることとします。

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