新日本プロレス、「外国人新社長」が抱く野望

集大成として「プロレス」を選んだ理由とは

7月7日に米サンフランシスコで開催された大会は、海外興行のの動員数として過去最高を記録した。中央はオカダ・カズチカ選手(写真:新日本プロレス)©新日本プロレス

――経営者という視点で見たとき、今の新日本プロレスはどのような立ち位置にあると感じていますか?

売り上げや利益は右肩上がりですが、私は新日本プロレスが大きく成長できるか、このままの業績が続くのかの分岐点にあると思っています。そのために必要となるのが海外での成長です。

今までの新日本プロレスは海外のお客様のニーズに応えたくても、そのすべがありませんでした。それが変わるきっかけになったのが、2014年12月から開始した動画配信サービス「新日本プロレスワールド」(月額視聴料999円)です。これによって、日本国内だけでなく、世界中から新日本プロレスを見に行けるようになりました。現在の会員数は約10万人、うち約半数が海外からの加入者です。ある意味、世界に届く線路が敷かれたと考えています。

7月7日には米国・サンフランシスコで興業を行いました。新日本プロレスの海外興業としては過去最高の動員数(6333人)を記録しました。海外の大会も増やしていきますが、そこに行けなくても動画配信サービスを通じて新日本プロレスの魅力を感じてほしいです。

試合に至る”ドラマ”を伝えたい

――動画配信サービスでは英語で実況をする大会もありますね。

大きな大会では、試合の実況や解説を英語でやっているケースもあります。ただ、プロレスの場合は試合に至るまでの”ドラマ”があります。チャンピオンベルトの変遷、試合にのぞむ選手の気持ち、戦う選手同士の歴史などは日本語でしか伝えられていません。試合後の選手のコメントも日本語だけです。こうした部分の英語コンテンツを増やせば、もっとファンが増えてくると思います。

ただ、海外市場でのビジネスが増えていくと、これまでの会社にある人材とかノウハウとか交渉力が通用しなくなってきます。たとえば、訴訟問題1つ考えても、海外の訴訟はやり方も規模も違います。そこで経験が必要になってきます。

前職(タカラトミー社長)の時は、売上高約1800億円の会社のCEOでした。これからは新日本プロレスで大きくなるうえでは、そういうスケールのビジネスの経験が必要になってきます。会社の規模が大きくなればなるほど、経験や人脈が大事になります。

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