素人投資家が選びがちな3つの「NG投資信託」 たくさん貯めるはずが逆に減っていませんか

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パンフレットをよく見てみると気がつくのですが、「投資信託セット定期」の商品は、魅力的な高金利が適用になるのは最初の短期間(たとえば「3カ月のみ」)というケースがほとんどです。その後の定期預金の金利は通常の金利が適用になり、ほとんど金利がつかない超低金利預金になるのです。「始めの3カ月だけでも高金利がつくのであれば得なのでは?」と思うかもしれませんが、ポイントは、投資信託にかかる手数料です。

8000円の利息収入を得るのに5万円払うことに

投資信託セット定期で販売される、投資信託の手数料はほとんど高い傾向にあります。実際の購入例で確認してみましょう。投資信託セット定期では、定期預金と同額の投資信託を購入することを条件としていることが多いので、仮に200万円の投資信託セット定期の商品を購入するとした場合、定期預金100万円、投資信託100万円ずつ購入することになります。ここでは定期預金の金利が3カ月のみ4%(年率)、投資信託の販売手数料3%、信託報酬2%(同)とします。

定期預金に3カ月預けた場合の利子は、100万円×年4%×(3カ月÷12カ月)=1万円。定期預金の利息には、20.315%の税金がかかりますので、実質8000円程度がもらえます。一方、投資信託の手数料は、購入時に100万円×3%=3万円がかかります。さらに信託報酬2%は、投資信託を持っている間ずっとかかります。最初の1年間で考えれば、単純計算で100万円×5%=5万円かかるということになります。

つまり、100万円を定期預金に預けて3カ月後に8000円もの利息がもらえると思いきや、投資信託は運用成果にかかわらず、手数料分が確実にかかり、トータルでマイナスという結果になってしまったというわけです。運用成績が良ければ良いのではないのかという意見があるかもしれませんが、それは間違いです。毎年2%もの信託報酬を払って預けたおカネがプラスになるような投信を見つけるのは、そう簡単ではありません。

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投資信託の中には、販売手数料がかからず信託報酬も低い投資信託がたくさんあります。元から投資信託の運用成果を期待するなら定期預金と投資信託は別々で活用し、投資信託は手数料が低いものを購入して運用したほうが、効率良くおカネを増やすチャンスが広がります。

今回は3つのケースをご紹介しましたが、これらはよくある投資信託の罠です。投資信託に投資するのは、おカネを増やしたいからですよね。であれば、儲かりにくい商品に投資するのはNGです。「まずは投資をしてみる」という行動を取れることはすばらしいことですが、必要最低限の「知識武装」は行ったうえで、おカネを投資していきましょう。

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