これから若い会社員は「トラリーマン」になれ 日経225銘柄の8割は「GG企業」かもしれない
そのためのひとつの方法として、レオス・キャピタルワークスが運用している「ひふみ投信」や「ひふみプラス」では、成長を見失ったGG企業には投資をしないようにしています。
実際、この10年間でひふみ投信やひふみプラスが着実に成績を伸ばしてこられたのは、GG企業に投資しなかったことが奏功したと言えます。私たちのようなファンドを運用する投資家がしっかりと選別することを徹底していけば、必ずお金の流れは変わります。GG資本主義を打破するには投資家の責任も重大なのです。
若いビジネスパーソンは「虎」になれ
野村證券の副社長、東京証券取引所グループの社長を歴任された斉藤惇さん(現KKR日本法人会長、日本野球機構コミッショナー)が40代だった頃、先輩たちから「君はまだ若いから年長者を立てなさい。そのうち順番が回ってきたら、主導権を握れるから」と言われ、そういうものかと思って順番を待っていたら、70代になった今でも、80代の先輩たちが事実上の現役で残っているそうです。
斉藤さんはご自分の経験も踏まえ、私にこうおっしゃいました。「待っていても順番は回ってこない。だから、チャンスがあれば奪取しなさい」。
上の世代は今後も実権を握り続けようとして、なかなか譲ってくれないわけです。そういう組織で、若手がチャンスを自分のものにするにはどうすればいいのか。答えは簡単です。「力づくで奪えばいい」のです。たとえば、星野リゾートの星野佳路社長は、星野リゾートの前身である星野温泉を経営していた父親を事実上追い出して、今の時代に合った経営を積極的に取り入れ、社業を大きく発展させました。
私は、これからの若いビジネスパーソンに対し、「虎になる生き方」を提案したい。虎は、群れに頼らず単独で行動し、スキルを磨いて獲物を捕らえていきます。自分の良心の声に従い、自分の人生を自分で切り開いていく生き方といってもいいでしょう。「虎」には3種類いると思っています。東京などの都市部で起業し、活躍する「ベンチャーの虎」、地方を引っ張るリーダーである「ヤンキーの虎」(詳しくは東洋経済新報社より既刊の『ヤンキーの虎 新・ジモト経済の支配者たち』参照)、そして会社の中で存在感を発揮する「社員の虎」、すなわち「トラリーマン」です。この「3タイプの虎」が、これからの日本を救うのだと思います。
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