これから若い会社員は「トラリーマン」になれ 日経225銘柄の8割は「GG企業」かもしれない

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「『虎になれ』と言われても、自分には難しい。起業なんてとんでもないし、トラリーマンになれるほど、周りを納得させるだけの実績もない」とおっしゃる方もいるでしょう。実際には恐らく、そう思っている自信のない人が大部分だと思います。

正々堂々とチャレンジする若者を応援する

そういう人に対して、私は「ネコリーマンという生き方もある」と進言します。

『さらば、GG資本主義 投資家が日本の未来を信じている理由』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

虎は、周囲の人たちが自分の存在感を認めざるをえない、圧倒的なパフォーマンスを上げる必要がありますが、ネコリーマンは、そこまで目立たなくても大丈夫です。

会社に所属し、生活のためにそのインフラは活用するものの、決して社畜にならず、自分の人生を自分でデザインする生き方です。たとえば「会社は、あくまでも自分の生活を安定させるためのセーフティネット」と割り切り、そこでは出世しなくても自分の得意技を活かした副業で、より豊かな生活を手にする、といった生き方はネコリーマンの代表的なライフスタイルといってもいいでしょう。

さて、虎として台頭する若者に対して、GG資本主義の中核を成すGGたちはどうすればいいのでしょうか。

「俺たちはまだ働ける。なんといっても人生100年時代。高齢者だって働く権利はあるはずだ」という声が聞こえてきそうです。

それならば、まずは同じ土俵で正々堂々と実力で、若者と戦いましょう。そして仕事の成果で勝負するのです。より良い結果が出せるなら、GGも若者も関係ありません。

私自身も、今の会社では社長とともにCIO(最高投資責任者)を兼任していますが、これからも若者たちに負けない成績を出し続けられるように全力を尽くしていきます。もしもそれが叶わなくなったとしたら「引き際の覚悟」も持っています。

もう一つ、年長者の大切な役割は「応援する」ということです。若者はしがらみもなく失敗体験もないので、自由な発想でさまざまなことに取り組むことができる。GGはそのチャレンジに共感するならば、資金なり人脈なり経験なりで支援すればいいのです。私もたくさんの先輩に助けられてきました。これからは若い世代にその恩を送っていきたいと考えています。

そうやってお互いに刺激を与えあっていくことで、多様性のある社会が築かれていくのだと思います。

鈴木 雅光 JOYnt 代表、金融ジャーナリスト

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すずき・まさみつ / Masamitsu Suzuki

1989年岡三証券入社後、公社債新聞社に転じ、投信業界を中心に取材。2004年独立。出版プロデュースやコンテンツ制作に関わる。著書に『投資信託の不都合な真実』、『「金利」がわかると経済の動きが読めてくる!』等。

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