小泉・小沢「恩讐を超えた共闘」のインパクト

「安倍首相批判」と「脱原発」で急接近

小沢一郎氏(左)と小泉純一郎氏(右)。かつての政敵どうしが「脱原発」で急接近、安倍首相批判も強めている(写真:共同通信)

2週間後の延長国会会期末を見据えて、自民党内で安倍晋三首相(総裁)の9月の総裁選での3選確定を狙う動きが拡大する中、かねてから安倍批判を強めている小泉純一郎元首相と小沢一郎自由党代表の接近が永田町雀の格好の話題となっている。小沢氏が塾長を務める政治塾に、小泉氏が講師として登壇することになったからだ。

小沢、小泉両氏は、それぞれ田中角栄、福田赳夫両元首相(いずれも故人)の秘蔵っ子として相次いで頭角を現し、"角福戦争"と呼ばれた親分同士の対立を受け継いで、1990年前後からの約20年間、政局の節目ごとに権力闘争でしのぎを削ってきた政敵同士だ。それだけに、今回の両氏の急接近は「恩讐を超えた共闘」として政界の注目が集まるのだ。

小沢氏が自ら塾長を務める「小沢一郎政治塾」に小泉氏が登壇するのは7月15日。小泉氏側が話を持ち掛け、小沢氏が快諾したとされる。演題は「日本の歩むべき道」だが、講演の中で小泉氏は、持論の「脱原発」を軸としたエネルギー政策論を展開するとともに、首相の政治手法についても厳しく批判するとみられている。

「田中型政治の申し子」と「福田氏の書生」の確執

小沢氏が政治塾を開講したのは小泉政権がスタートした2001年。新たな政治リーダーの発掘が目的で、翌2002年に民主党(当時)に合流した小沢氏は、政権交代を目指す同党最高幹部として、その後の国政選挙では「小沢チルドレン」と呼ばれた多くの新人候補を当選させて、2009年衆院選での民主党政権誕生の立役者となった。

その後、2012年の第2次安倍政権発足前に民主党を飛び出した小沢氏は、小政党(現自由党)の党首として安倍政権との対峙を続けている。常々、首相の政治手法を「独善的」と批判する小沢氏だが、特にエネルギー政策では「脱原発」を主張しており、今回の小泉氏との連携は「原発維持政策を続ける首相を揺さぶる狙い」(小沢氏周辺)との見方も広がる。

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