「その背景には、消費者の価値観、嗜好の多様化がある」(野尻氏)。たとえ高品質であっても画一化されたサービスに消費者は価値を認めなくなり、まさに「こだわりと独創性」を求め始めた。
だが、「日本ではホテルが増えたといってもビジネスホテルが中心。進出してくる外資系ホテルもカテゴリーが限られている」(野尻氏)。世界で注目を集めているブティックホテルも、日本では未開拓の分野。そこにT&Gは打って出ることにしたのだ。
日本のホテルは安すぎる
T&Gがハウスウェディングを定着させたことで、結婚式の平均単価が上昇。T&Gの2018年3月期実績では、直営店の平均単価は398万円となっている。
「世界的な水準に比べて、日本のホテルはADRが低すぎる」(野尻氏)。ブティックホテルへの参入によって、ホテル市場にも「価格革命」を巻き起こすのがT&Gの戦略だ。トランクホテルが約6万円という高水準のADRを実現できているのも、その戦略が受け入れられる土壌が日本にも整いつつあることを示している。

T&Gは6月26日、これからの10年を見据えた「T&Gグループ経営方針 EVOL2027」を発表。2018年3月期に645億円だった売り上げを10年後に1000億円まで拡大する目標を掲げた。既存主力の国内ウェディング事業は現在とほぼ同じ500億円。海外・リゾートウェディング事業は2~3倍増の200億~300億円。そして、新規参入のホテル事業では、300億~400億円という高い売り上げ目標を設定した。
この記事は有料会員限定です
残り 1525文字
