ちなみに、高速道路のIC、JCTは高速道路ごとに起点から順に1番、2番とナンバリングされているが、中央道も東名も2番が欠番になっている。どちらも外環道と接続するJCTのために空けてあるからだ。東名が全通した1969年に日本道路公団が発行した「東名高速ルート案内」という路線図には、東京ICのすぐ脇の道路上に2番という表示があるが、名前は空白になっている。当時から接続の計画があったものの、50年近く経ってもつながっていないことになる。
時短効果は見込めるが、逆に新たな渋滞区間に
今回開通した区間を通ることにより、千葉県の湾岸エリアから常磐、東北、関越道方面へ向かう(もちろん、その逆も)際に、渋滞で時間が読みづらい都心の首都高速を通らずにダイレクトに行けるようになる。
開通前から期待が大きいうえ、東京の東部と西部では縦に移動する南北軸の交通網が弱く、その移動時間の短縮効果も見込め、開通が待ち望まれていた区間である。開通区間に並行して無料の一般国道も同時に開通したため、渋滞を避けて市川市や松戸市の生活道路に入り込んでいた車が少なくなるのではという期待も加わって、たった15kmほどの開通にしてはメディアの扱いも大きく、それがひいては群馬県の県紙の一面を飾るまでにいたったのである。
実は、2015年の首都高速道路中央環状線の西部区間(品川線)の全通時にも、また2014年の首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の東名と中央道との接続部分がつながったときにも、同様に大きな期待が寄せられ、かなり大きく報道されたことを今もよく覚えている。
ところが、現在、この中央環状線の西部区間は、3号線と接続する大橋JCT付近や4号線と接続する西新宿JCT周辺で慢性的な渋滞が発生しているし、圏央道も中央道と接続する八王子JCT付近での渋滞が目立つ。
私はよく埼玉方面から5号線に乗り、中央環状線経由で東名方面へ向かう機会が多いが、環状線の渋滞の長さにうんざりし、結局5号線で竹橋まで出て、つまり東京都心を経由するルートを選択するケースのほうがはるかに多い。
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