ミレニアルに続く「Z世代」の心を掴むには? 1997年以降出生の6800万人の多様な消費
[ニューヨーク 12日 ロイター] - 米消費関連企業の間で、いわゆる「ミレニアル世代」に続く「Z世代」に目を向ける動きが出てきた。Z世代をうまく購買層に取り込めそうな企業を物色する投資家も登場している。
1981─96年に生まれたミレニアム世代に対して、Z世代は97年以降出生の6800万人を指す。Z世代は、他のどの年齢層よりも多様性があり、ネットフリックス<NFLX.O>など携帯端末経由のストリーミングサービスになじんでいてテレビコマーシャル(CM)とは無縁なだけに、企業としても商品やサービスをアピールするには、販売戦略や関連技術の再構築を進めているところだ。
Z世代だけで年間支出額は440億ドル
調査会社ミンテルの試算では、Z世代だけで年間支出額は440億ドルに上るほか、家計ベースでさらに6000億ドルの支出に影響を及ぼしている。
こうした中でアバクロンビー・アンド・フィッチ<ANF.N>は、衣料ブランド宣伝のためにテレビCMを流す代わりにユーチューブでネット上の有名人による独自番組の放送を開始。ピザ宅配チェーンのパパ・ジョーンズ・インターナショナル<PZZA.O>は、先行するドミノ・ピザ<DPZ.N>に肉薄するために電話が嫌いなZ世代に狙いを定め、オンライン注文システムへの投資を増やしつつある。
スミード・キャピタルのポートフォリオマネジャー、ビル・スミード氏は「ブランドの好みは終生変わらない傾向があり、将来の顧客に訴えかけるテーマを探り当てようとする企業が増えている」と話す。