米朝会談は「アメリカの深刻な病」を映す鏡だ ぐっちーさん流「米朝会談のリアルな読み方」

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ということで、今回の「怪談」についても、こういう彼の熱烈な支持者はそもそも北朝鮮がどこにあるかも知らないような人たちですから、端(はな)から内容はどうでもよく、「史上初だぜ、やっぱりトランプはやるじゃないのよ」という程度のレベルの人たち(まさにプロレスの観客)にしてみれば、トランプの支持率は決して落ちないのです。

ですから、こういう事態に際し、彼および彼らを、われわれと同じ思考回路の人たちだと考えて、それを前提に議論を組み立てて評論するのは大間違いです。おおもとが違うんですから、前提条件を変えて議論するべきです。「普通の外交」ではなく、これはあくまでもトランプ大統領のショータイムなのです。

トランプ大統領自身、そして多くの支持者に取ってみれば、あそこにトランプが立っていた、ということだけで大成功でありまして、それ以上でもそれ以下でもない、というのが正しい評価ではないでしょうか。

FOMCの0.25%利上げをどう考えるか

話は変わります。FOMCの0.25%利上げについては東洋経済オンラインの読者にとっては、全く驚きはなかったでしょう。

FOMC(米連邦公開市場委員会)の声明文を読んでみて下さい。

毎回FOMCに関しては詳しい分析をわたくしの有料メルマガ(月曜朝発行)でやるので、そちらで見て頂くとありがたいのですが、今回の声明文におけるポイントは2カ所です。

1)・・・・・economic activity has been rising at a solid rate

2)・・・・the Committee decided to raise the target range for the federal funds rate to 1-3/4 to 2percent

ということになります。まあ、景気は良く底堅いので、FF金利水準を1.75%から2%のレンジに誘導することに決めたよ、ということになります(FF金利とは、アメリカの中央銀行に預け入れる無利息の準備金=フェデラルファンドが不足している銀行が、おカネが余っている銀行に無担保で借りる時に適用される金利のこと)。

この種のFOMCの報道において、年内利上げ回数が新たに決まったような報道をするところが多くあります。

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