バルミューダ「高級トースター」の次の生き方

寺尾社長が語る商品開発からIPOまで

バルミューダの寺尾玄社長。商品開発の判断は「私が欲しいかどうか」(撮影:今井康一)
蒸気の力で出来たてのパンの味が再現できる――。2万円超という価格ながら、大ヒットしたトースターの発売から3年。バルミューダの快進撃が続いている。売上高は2年連続で2倍近く伸び、100億円の大台突破も間近だ。社員数も100名を超えた。
会社の知名度が上がり、規模も拡大していく中で、今後どのような成長路線を歩むのか。ロックミュージシャンから転身して2003年にバルミューダを立ち上げた、寺尾玄社長に聞いた。

市場も見ない、競合も見ない

――2015年にトースターを発売してから、売上高は倍々で成長しています。100億円の大台も見えてきました。

「横っ飛び」の発想で商品を出してきたからこそ、これが実現できた。2010年に扇風機を出して、2015年に出したのはキッチン商品のトースター。その後、2016年に電気ポット、翌2017年には炊飯器と電子レンジ。それぞれ異なるジャンルを横展開してきた。

同じキッチン家電の範囲じゃないか、と思うかもしれないが、普通の家電メーカーなら、2枚焼きのトースターが大ヒットしたら、次は4枚焼きを出してくる。つまり、1つのジャンル内でのラインナップ拡充を考える。

バルミューダはそれをやらない。新商品の企画は、事業者目線ではなく、あくまで私が消費者として生きている中で気づいたこと、欲しいものをベースに考えるからだ。私が考える段階では、市場も見ない。競合も見ない。それでも、扇風機とトースターはよく売れ、それ以外もなかなかの売れ行きだ。

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