新幹線「乗客の手荷物チェック」は現実的か 海外高速鉄道「手荷物検査」の実態とは?

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「日本のような安全なところで、どうしてこんなことが起こるんだ?」。香港の近郊電車・MTR東鉄線の車内に流れる新幹線殺傷事件のニュース映像を筆者とともに見ていた乗客の一人は、思わずそう声を上げた。

「日本はご飯がおいしくて、物価も香港より安い。あの新幹線で刃物を振り回すヤツがいるとは……。安心して旅行できるように管理してもらいたいものだ」。今回の事件は少なからず外国でも報道されている。このような事件が引き金でインバウンド客の足が遠のくようなことがあってはならない。

「人が集まる場所」の安全対策強化が必要

世界各国の治安当局にとっても、テロ対策は大きな課題としてのしかかっている。たとえば欧州各国では警察官をはじめとする治安部隊が大勢の人が集まる場所で目を光らす一方、市民たちもセキュリティチェックに協力し「皆でテロ事件をなくそう」という意識が徹底している。

日本でも今後、2019年ラグビーワールドカップや、2020年東京五輪・パラリンピックなど国際的なイベントの機会に乗じて、テロや今回の事件のような悪事を働くやからが現れる可能性はゼロとは言えない。現状を見ると、日本の繁華街にいる保安要員の数はほかの先進国と比べても少ないように感じる。

今回の事件を受け、列車内でも何らかの安全対策を講じることが喫緊の課題となっている。とはいえ、列車そのものの利用客に対する所持品チェックの実施は、交通機関としての利便性や機運醸成の状況を考えると実現までのハードルは高いだろう。

まずは、駅をはじめ繁華街など大勢の人が集まるところへの治安・警備要員の増強といった「目に見える具体的措置」の導入が重要ではないか。

さかい もとみ 在英ジャーナリスト

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Motomi Sakai

旅行会社勤務ののち、15年間にわたる香港在住中にライター兼編集者に転向。2008年から経済・企業情報の配信サービスを行うNNAロンドンを拠点に勤務。2014年秋にフリージャーナリストに。旅に欠かせない公共交通に関するテーマや、訪日外国人観光に関するトピックに注目する一方、英国で開催された五輪やラグビーW杯での経験を生かし、日本に向けた提言等を発信している。著書に『中国人観光客 おもてなしの鉄則』(アスク出版)など。問い合わせ先は、jiujing@nifty.com

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