大和、SBIも参入だが… “規格濫立”の株式夜間市場

ネット専業を中心に株式の夜間取引サービスへ参入する証券会社が相次いでいる。だが、個人投資家の利便性向上を脇に置き、証券界の足並みはそろっていないのが実情だ。(『週刊東洋経済』7月7日号より)

 日中だけでなく、夜にも株式を売買したい--。そんな個人投資家のニーズに応える株式の夜間取引市場が、広がりをみせ始めている。すでにサービスを展開するマネックス証券、カブドットコム証券に続き、SBIホールディングスを軸とするネット証券連合が今夏の参入を決定。大和証券グループ本社も年内をメドに運営を始める見込みだ。

 各社が展開するのは私設取引システム(PTS)に分類されるもの。証券会社自らが市場開設者となり、特定の顧客だけに取引を開放する。顧客の売買注文は証券取引所に取り次がれることなく、取引はPTS内だけで完結する。既設の証券取引所の閉まる時間帯に取引が行われることから、夜間取引市場と呼ばれる。

 日中の取引が制限されるサラリーマンをはじめ、個人投資家の売買機会が広がることは間違いない。ただ、現状では日本において株式夜間市場が大きく発展する可能性は乏しいと言わざるをえない。その理由は、証券界の足並みの乱れにある。

 PTSが先行して普及するアメリカでは、複数のPTSが互いに連携する仕組みが出来上がっている。別々のPTSに参加する顧客同士での取引も活発だ。その分、高い流動性が確保され、売買は成立しやすい。使い勝手のよい市場といえる。

 一方、日本では4陣営の売買価格決定方式はバラバラだ。各連合の間ではシステムを連携させる議論は現時点で上がっていないようだ。はたして各社単独の取り組みだけで、今後の発展はおろか、ビジネスとして成り立つものなのか。

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