家族の職場見学会で意識改革を進める損保ジャパン

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 「こんにちは」の子どもたちの声に、オフィスの空気が一変した。険しい顔つきでパソコンに向かっていた女性も、書類を見ながら考え込んでいた男性も思わず笑顔で立ち上がり、子どもたちと名刺交換をする。昨年から子どもたちの夏休み期間中に1週間行われている「ファミリーウイーク」の光景だ。

ワークライフバランス(仕事と家庭の調和)を考える活動の一環として始まった「ファミリーウイーク」。子どものいる女性が働き続けるための意識改革、長時間残業を減らす職場改善などを目指して始められた取り組みだ。職場参観以外にも保険の仕組みなどについて説明するツアーも用意。人気は保険の歴史を学ぶ「損保ジャパンを学ぼう!ツアー」だ。

職場を家族に見てもらい、仕事を認めてもらうことで働くことに誇りがもてる。一方、職場では、部長であり父親でもある姿、母でもある女性社員の姿を知ることでコミュニケーションが円滑になるという。

「『子どもの誕生日なので早く帰ります』との発言に対して、子どもと面識があれば『○○ちゃんの誕生日なら早く帰ったほうがいいよ』という思いやりが自然と芽生える」(人事部女性いきいき推進グループ・瀬尾真紀さん)。頭ではなく体験として相手の背景を理解し、お互いの価値観を認め合うことができるのだ。

瀬尾さんは「何のために職場に家族を呼ぶのか? など、最初は受け入れてもらうのに苦労した」と言う。ただ同一部署では複数社員が参加できないなどの制約の下、今年の参加者は新宿本社周辺の社員数4500人(パート含む)のうち社員230人、家族490人、5日間で合計720人と昨年の590人を超えた。

浸透の速さには理由がある。「ファミリーウイーク」は各部店の男女各1人で構成された部店メンバーと、部店メンバーをとりまとめるボードメンバーの声によって実現した。トップダウンの形ではなく、現場の代表者が人事部と手を携え実現させたものだ。「ファミリーウイークは体感型の意識改革活動。参加して初めて意義がわかる」(人事部女性いきいき推進グループ・石井朝子さん)。

全社員に体験してもらうことを目標に掲げ、現場の声から発生したダイバーシティの取り組みは、今後、さらに浸透していくことだろう。

(生保・損保特集編集部)

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