「人間のくず」ボルトンが米朝会談を左右する 制裁強化を主導した人物は会談に同席するか

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会談のポイントは、金正恩氏が、これまで口にしてきた「完全な非核化」以上の発言をするかだ。つまり、米国が求めるCVIDに応じると明言するかどうかが焦点となる。

4月27日の南北首脳会談と、そこで出された板門店宣言、記者会見でも、正恩氏は直接CVIDに言及していない。おそらく一方的な核廃棄には応じたくないのだろう。ただし、米国から十分な見返りがあると判断すれば、応じる可能性はある。

これには正恩氏の性格も影響する。彼を知る人たちは、「問題を把握し、決断するのが早い」と語っている。悪く言えばせっかちであり、米国からの条件によっては、その場の即断でCVIDに応じる可能性がある。

合意文にはCVIDの文言が入る可能性が高い

今回の会談では、複数の韓国メディアが「会談後に合意文を発表し、共同記者会見を開く可能性が高い」と伝えている。世界からここまで注目されているのに、合意も出さず、会見も開かないとはいかないはず、とみているのだ。

筆者は、その合意文には、米国の意向が反映して「CVID」が入るとみている。これがなければ、米国のメンツが立たないし、会談を開いた意味がない。もし、CVIDの文言が入らないのであれば、いい雰囲気になっている南北関係にもブレーキがかかるのは間違いない。

北朝鮮としては一気にすべてを放棄したくない。とすると双方が妥協できる文案は、「CVIDに応じる。そのための協議を近く開始する」などとあいまいなものになるだろう。要するに、実行を先延ばしにすることになる。

ただ、CVIDへの言及だけでは問題先送りと批判されるだろう。そこで、核やミサイル関連施設への査察許可や、破壊することについては期限を区切って約束することが考えられる。

すでに北朝鮮北西部の亀城近くのミサイル発射場が撤去されていると米国の研究機関「38ノース」が発表しているが、これはやる気を示す狙いだろう。北朝鮮は、中核的でない施設については積極的に破壊、廃棄する可能性がある。

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