「農家の直売所」が日本の農業を変える仕掛け 農業総合研究所トップにロングインタビュー

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村上:なるほど、株式会社世界市場の位置づけを理解しました。国内での展開と国外での展開ではスピード感は違ってきますか?

及川:まだ具体的な数字は出せないのですが、同じくらいのペースでの成長と思って頂けばいいですかね。理想を言うと国内よりも速く展開する必要はあるかなと思っています。

村上:ちなみに海外展開を加えられた場合には、御社の登録生産者は、出品先としてJAか、道の駅か、国外か、という選択を自分でするようになるのでしょうか?

及川:最終的にはそうしたいですね。我々の集荷場に生産物を持ち込むと、全国1100店舗のスーパーから、自分で販売先を選べます。その中に香港やアメリカのスーパーが選べるようになったら素敵だなと思っています。

まだまだその段階ではなくて、例えば海外のスーパーに委託販売するのにはリスクがあると思います。生産者さんはそのリスクを取れないと思います。だから、我々が一回買って、香港のスーパーの中に日本産だけのコーナーを作ってもらい、そこに我々が卸すというような形で展開するのが現実的かと思っています。

村上:一旦御社が買い取ることで生産者のリスクを軽減し、海外における流通網とプラットフォームが安定してきたら、徐々に生産者自身が販売先として海外も選択できるようになっていく、というプロセスですね。理解しました。

我々はJAと競合するつもりはない

村上:では、続いて、地方との連携について伺いたいです。地方銀行と提携されていますが、この提携戦略はどこから着想されたのですか?なかなか農業をしていて地銀と組もうというアイデアは出てこないのではないかなと思うのですが。

(画像:農業総合研究所 平成29年8月期 決算説明資料より)
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