「虫混入報告」チロルチョコとシャトレーゼの明暗 企業ブランドを守るために企業ができること

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チロルチョコのXでの対応が評価された(写真:編集部)

お菓子の中に虫が――。2024年11月に相次いで話題となったチロルチョコとシャトレーゼ。しかし、その初動対応の違いで、その評価は明暗が分かれました。両社とも消費者から苦情を受けましたが、チロルの初動は評価され、シャトレーゼは批判を浴びてしまいました。

特にB to C(対個人取引)企業のブランドに大きな影響を与える企業の顧客対応。分かれ目となったのは、初動の「スピード」と「透明性」でした。

「揚げ餅にカメムシ」、約束期限に返答なし

「カメムシ事件」の発端は、都内の40代女性からのシャトレーゼのお客様相談室への問い合わせでした。同社への聞き取りやテレビ局の報道によると、女性は9月23日ごろにシャトレーゼの「揚げ餅焼きとうもろこし小袋」を購入して、10月3日に最後の1袋を食べていたところ、口の中に異物が入っていると感じたそうです。袋の中身を見たところ、カメムシらしき虫が1匹入っていました。

このため、シャトレーゼに電話をかけ、「虫が混入した原因を報告してほしい」と伝えると、「2週間以内に原因と状況を報告します」と回答がありました。この時、すぐに対応していれば、大きな問題にはならなかったでしょう。しかし、2週間経ってもシャトレーゼからの連絡はありませんでした。3週間以上が過ぎたころ、女性の夫が再び電話をかけ、責任者と話がしたいと伝えたものの、うまく連絡がつかなかったそうです。

しかし、この内容をテレビ局が報道したところ、シャトレーゼ側は一転して11月7日にお詫びを発表しました。「一部マスコミにて報道されております弊社商品『揚げ餅 焼きとうもろこし(小袋)』への異物(カメムシ)混入案件につきましては、皆様に多大なるご心配をおかけいたしました」として、経緯と具体的な対応を公表。顧客対応についても「ご報告の大幅な遅れや不十分なコミュニケーションがあったことが判明いたしました」と報告しました。

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