結婚が決まり、北海道に新婚旅行へと出掛けた。2人だけの「フォトウェディング」をして、結婚の実感が少し高まった。すぐに別居生活に突入したが、ネットを使って朝・昼・夕・晩に連絡を取り合っている。
「結婚をして、すごくホッとしました。今までとは安心感が違います。いま、仕事がすごく忙しくて苦しいこともあります。先日は、泣きながら彼に電話をして話を聞いてもらいました。聞いてもらったらスッキリしてすぐ眠っちゃいましたけど」
10年後、20年後に不安は?
年齢差については今では心配していないと綾乃さんは言い切る。結婚当初の雄介さんは「子どもが欲しい」と言っていたが、綾乃さんは「私は無理だよ」と伝えて、マイペースで睡眠時間がやたらに長い雄介さんも育児は難しいことを指摘。雄介さんは納得し、時間とおカネは自分たちの生活と趣味に使ったほうがいいと言い始めた。若者は柔軟である。
しかし、雄介さんはまだ24歳。10年後、20年後を考えると綾乃さんは不安になることはないのだろうか。
「彼はゆとり世代のど真ん中。大谷翔平くんや羽生結弦くんと同世代です。自分が好きなものを知っているし、それを突き詰めるタイプ。やりたくないことはいっさいやりません。女の人と話すのは実は苦手らしく、私のそばにいるときは安心してずっと寝ています」
雄介さんは綾乃さんの「うそやキレイごとを言わずに裏表がない」ところに惚れ、信頼し切っているという。やや屈折して暗めな魅力を発する綾乃さんは、「裏表がない、というよりも裏しかない人だ」と41歳の筆者は感じた。しかし、ゆとり世代で天涯孤独の雄介さんにとってはまた別の面が見えるのだろう。綾乃さんも雄介さんを求めている。彼の若さでなく率直で一本気なところが安らぎになっているのだ。
社会人になると、相手との年齢差を忘れてしまうことが増える。特に、気心が知れて付き合いが長くなる人は、先輩後輩としてではなく人間同士で対等に向き合えることが多い。夫婦の絆を結べるような間柄はなおさらだと思う。綾乃さんと雄介さんはいま、年齢の差も地理的な距離も関係なく、求め合い、補完し合っている。
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