インターンシップはすでに就活のマストイベントになっている。夏のインターンシップを実施する企業が増えており、採用が早期化していることは事実だ。そんな現実がある中、大学3年生は夏休みを前に、どんな会社のどのようなインターンシップに参加するか、しっかり企業研究・業界研究を進めておくことが重要になる。
小社では5月31日に『就職四季報 企業研究・インターンシップ版』を刊行した。就活デビューを控えた3年生に向けて、有名企業を中心とした約1000社のインターンシップ情報や、初めての企業選びのために、企業研究、業界研究のやり方を解説している。
そもそもインターンシップは、どのような形で行われるのだろうか。
就活ナビサイトをのぞくと、どの会社も、同じようなインターンシッププログラムを提供しているように見えるかもしれない。しかし、内容をよく見ていくと、(1)会社説明会型、(2)プロジェクト型、(3)仕事体験型の3タイプに大別することができる。
会社によってインターンシップの形は異なる
(1)会社説明会型
文字どおり、大人数の学生を前に、先輩社員が会社や業界の魅力を語る、座学を中心とした説明会だ。インターンシップの概要に「説明会」や「セミナー」とハッキリ書いてあるものもあるし、「業界を知る」「仕事を学ぶ」という表現で、1dayなどの短期の実施期間であれば、まずこのタイプだといえる。
ただし、座談会や社員交流会(懇親会)、工場などの施設や職場の見学が含まれているケースが多い。先輩社員と交流して、職場の雰囲気に合うかを確認したり、通常では入ることのできない施設に行くことができたりするのは、大きな魅力だ。
このタイプのインターンシップは、開催日数や受け入れ人数が多く、参加ハードルも低めだ。少しでも興味がある企業・業界があれば、ぜひ参加しておくといいだろう。
(2)プロジェクト型
主にグループワークを通じて、「新規事業の企画立案」といった課題に取り組み、時間内に何らかの成果物を作成したり、プレゼンテーションを実施したりするというもの。本書掲載の1002社のうち、インターンの概要に「グループワーク」という言葉を掲げている企業は、ちょうど15%にあたる151社あった。
たとえば、商社・卸売業のダイワボウ情報システムは、「提案営業の模擬体験ゲーム」というプログラムを提供している。学生には縁遠い「提案営業」だが、体験してみることで、自分の適性を見極めることができるかもしれない。
また食品大手の森永乳業は「森永乳業の商品がどのように生み出されるのかを学び、グループワークで商品企画を行って、森永乳業のNo.1を目指すプログラム」を提供している。
日常でよく目にしている、商品開発のフローを知ることができるだけでなく、同じ就活生とアイデアを出し合い、定められた時間内にアウトプットするという、チームによる企画立案の流れを疑似体験できる。
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