日経平均は小反落、貿易戦争への警戒感重し 米雇用統計などの指標発表前に商い手控え

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 6月1日、東京株式市場で日経平均は小幅に反落した。米国が欧州連合(EU)やカナダ、メキシコに対する追加関税発動を発表したことで貿易戦争への懸念が高まり、相場の重しになった。写真は東京証券取引所で2月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 1日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小幅に反落した。米国が欧州連合(EU)やカナダ、メキシコに対する追加関税発動を発表したことで貿易戦争への懸念が高まり、相場の重しになった。

朝方から売りが先行し下げ幅は一時100円を超えたが、弱含みの円相場が支えとなって次第に下げ渋った。日銀の国債買い入れオペで減額が発表された後、1ドル109円台まで円安が進むと先物に買い戻しが入って株価はプラス圏に浮上。トヨタ自動車<7203.T>、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>などの主力大型株に押し目買いが入ったことも投資家心理を改善させ、上げ幅を拡大した。

もっとも、後場にはじりじりと水準を切り下げ、前日終値を挟んだ動きに移行した。EUなどが報復関税の構えをみせていることや、2─4日には米中貿易摩擦を巡ってロス米商務長官の訪中が予定されていることなども警戒され、大引けにかけて下押しが強まった。市場では「米雇用統計などの指標の発表を控えており(ポジションを)一方向に動かしにくい。週末でもあり、あまり持ち越したくないところ」(しんきんアセットマネジメント投信・運用部長の藤原直樹氏)との声が聞かれた。

TOPIXは0.10%上昇した。東証1部の売買代金は2兆6512億円だった。セクター別では、輸送用機器、石油・石炭製品、鉱業、建設業、銀行などが上昇率上位に並んだ。一方、その他製品、電気・ガス、化学工業、食料品などが下落率上位に入った。

個別では、日本通信<9424.T>が急伸した。地銀など6社と共同で、スマートフォンで金融取引を実現するフィンテックプラットフォームに関する実証実験を行うと31日に発表。フィンテック関連事業の拡大に期待する買いが先行した。

一方、JVCケンウッド<6632.T>が大きく下げ、昨年10月以来の安値を付けた。発行済み株式数の17.9%に当たる2500万株分の新株予約権を発行して約90億円の資金を調達すると5月31日に発表し、将来の権利行使に伴う新株発行による希薄化を懸念した売りが先行した。

東証1部の騰落数は、値上がり1127銘柄に対し、値下がりが884銘柄、変わらずが73銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値     22171.35 -30.47

寄り付き   22126.25

安値/高値  22098.04─22316.91

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1749.17+1.72

寄り付き     1742.65

安値/高値    1739.85─1756.58

 

東証出来高(万株) 160599

東証売買代金(億円) 26512.27

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