日本株が5月末に上昇しやすくなる理由

「強気派」と「弱気派」、結局どっちが勝つ?

株価はジワジワと上昇してきたが「そろそろ限界」という専門家も多い。日本株はどうなるのだろうか(写真:gandhi/PIXTA)

株式投資の中級者くらいになると知っている人も多いのだが、俗に「信用残は個人投資家の、裁定買い残は外国人投資家のエネルギーを表す」と言われる。

「裁定買い残の増加」をどうとらえればいいのか

どういうことだろうか。簡単に説明しよう。まず信用残は現金や株券などを担保に証券会社などから融資を受け取引した売買残高だ。これは売り残・買い残とも停滞気味であり、個人投資家の動きは鈍いといえそうだ。

一方、裁定買い残は裁定取引において、先物売り、現物買いのポジションを組んで、まだ取引を解消していない現物買いの残高のことを指す。現在、この裁定買い残のエネルギーが高まっている。株数ベースで10億株に乗せた5月2日の日経平均株価の引け値は2万2472円だったが、買い残がじりじり積み上がるに従って、株価上昇が顕著になって来た。

株価が上昇したから積み上がったとも言えるが、外国人投資家の積極的姿勢が株価を上昇させているのもまた事実だろう。

裁定買い残の増加は将来の売り圧力にもなるが、裁定買い残が低いレベルから10億株を超えて来る時には、相場が上昇への転機を迎えることも少なくない。

例えば昨年の9月が良い例だ。同9月15日に、低迷していた裁定買い残が10億株を超えた時、日経平均は1万9909円だった。その後、2018年になって14億4000万株まで積み上がり、2月2日に再び10億株を割れるまでの推移の中で、日経平均は現時点での今年の高値2万4129円(取引時間中)を1月23日に記録した。今回、直近5月16日時点での買い残(日本取引所グループのHP)は11億8292万株。まだこれからという数字だ。

もうひとつ、テクニカル面でも見て見よう。テクニカル指標はたくさんあるが、一般の個人投資家が使うものとしては、やはり移動平均線だろう。移動平均は一定期間に行動した投資家の投資コストなので、投資家にとって最も実感のある数字だからだ。

次ページ今、株価と移動平均線の関係はどうなっているのか?
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