アセント以外は旧型との比較が可能なので、インプレッサ/XVとこのフォレスターの新旧を比べると、パッケージングは3車種ともさほど変わっていないことに気づく。
水平対向4気筒エンジン縦置きによる左右対称4WDというパワートレーンが同一であり、ボディサイズも大幅に変わらなかったことが大きいが、SUBARUが大事にしている視界の良さも関係していると考えている。
さらに大関氏はフォレスターの使い方として、「家族や友人とともに荷物を載せて余暇を楽しむユーザーが多く、広さや使いやすさを重視してデザインした」と語った。この点も不変のパッケージングに関係しているだろう。
そのうえで新型フォレスターは、サイドウインドー下端のラインをリアに向けてせり上げている。これはインプレッサやXV、アセントと共通する。ただこれだけでは斜め後方の視界がさえぎられる。そこでフォレスターでは前端を一度下げたうえで、せり上げている。
ボディサイドのキャラクターライン
サイドウインドー下に、フロントドア途中でキックアップするキャラクターラインを入れたことも特徴だ。
これも過去3車種と一致しており、前端がフロントフェンダーからつながっていることも同じだ。
インプレッサではすぐ上にもサイドウインドーと並行のラインが入っており、個々の線が強めだったこともあって、リアフェンダーとのつながりの部分がしっくりいかない印象だった。
アセントもインプレッサと似ているが、線を弱めたうえにリアフェンダーをオーソドックスな半円形としたこともあって、かなり落ち着いている。そしてフォレスターでは2本とも後端をサイドウインドーに収束させた。
このあたりのまとめかたは、さまざまなトライをしている最中かもしれない。個人的には昨年秋の東京モーターショーに展示されたコンセプトカー「VIZIV(ヴィジヴ)パフォーマンスコンセプト」が、メッセージが明確でまとまりもあり好感を抱いている。
大関氏はこのフォルムに、モダンキュービックという言葉を与えている。機能重視のパッケージングでありながら面の張り出しを強調し、たくましさを表現した形だという。
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