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3月28日から4月8日までアメリカ・ニューヨークで開かれたニューヨーク国際自動車ショーで、日産自動車はとても目立っていた。
いちばん大きなエントランスの正面にブースを構えていたからではない。それは毎年のことだ。むしろ、この2年ほど、映画『スター・ウォーズ』とタイアップして、劇中に登場する宇宙戦闘機であるTIEファイターの巨大模型などを展示して抜群に一般客受けしていたのと比べれば、今年のブース自体は地味だったと言ってもいい。
NYショーで「アルティマ」の新型車を初公開
今回特筆すべきなのは、日産がミッドサイズセダン「アルティマ」の新型車を初公開したことだろう。トヨタ自動車「RAV4」、SUBARU「フォレスター」、ホンダ「RDX」(高級ブランドのアキュラ)、キャデラック「XT4」など競合他社が軒並みSUV(スポーツ多目的車)をアピールしていたのに対して、唯一、セダンの新型車を前面に押し出していた日産のブースは異彩を放っていた。
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アルティマは日本でいえば「ブルーバード」(現在は絶版)を源流に持つ車種で、アメリカでは1992年からこの車名だ。トヨタ「カムリ」(38.7万台)、ホンダ「アコード」(32.3万台)、日産「アルティマ」(25.5万台)、フォード「フュージョン」(21万台)、シボレー「マリブ」(18.6万台)、現代自動車「ソナタ」(13.2万台)と売れ筋の競合車種がひしめく(カッコ内は2017年暦年販売台数)。
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富裕層の多いニューヨークは高価格帯の新車の発表には適切だが、レンタカーに供される台数も多いミッドサイズセダンの発表には好適とはいえない。しかも新型アルティマの発売は今年の秋と言われており、販売タイミングからは、もう少し後の発表でも良かったはず。
それでも日産があえて新型アルティマをニューヨークに持ち込んだ理由は、技術力をアピールしたかったからだと筆者は見ている。新世代エンジンのVCターボエンジンがそれだ。
これまでのアメリカではミッドサイズセダンのエンジンは、普及価格帯向けに排気量2.3~2.5Lの直列4気筒エンジン、上級グレードには同3~3.5LのV6エンジンをあてがい、余裕の走りを演出するのが定石であった。
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