ムーギー:なるほど、そういう裏事情があったのか。今日はお忙しいところ、本当にありがとう。見ず知らずのグローバルエリートに、こんなによくしてくださって……。必ずやあなたの親切っぷりは、東洋経済オンラインの親愛なる読者の皆様の賞賛を受けることになるだろう。本当にありがとう。
グローバルエリート 上海滞在の総括
さて、今回の上海滞在期間中はさまざま変化を目にしたわけだが、上海は随分住みやすい都市になっている。まず、この王さんに代表されるような親切な人が急増しており、自慢ではないが私は上海滞在中、友達に3回おごってもらった。私が出す、と言っているのに「遠方からのお客さんに出させるわけにはいかない」と何が何でもおごってくれるのだ。
これは余談だが、食べ放題形式で300元で日本料理や焼肉の食べ放題があるのだが、最初のお皿だけ早く持ってきて、あとはさんざんじらして料理を時間切れまで持ってこないという、けしからん牛歩戦術を除けば、総じて満足のいく上海滞在であった。
以前の中国名物だった“痰吐き”はなくなり、人のしゃべり声も昔ほどの怒鳴り声でなくなり、所得向上や五輪、万博を通じて、中国が格段に成長したことが実感できる。むしろ「中国も成長したな」などと上目線からモノ申すのが失敬であり、ホテルのグレードにしても、店で売っている商品の品質にしても、レストランやバーのクオリティにしても、むしろ上海以上の都市ってアジアにあったかしら、くらいの勢いである。
特にIFCのある一帯は東京どころか、シンガポールや香港と比べても立派であり、こちらで働いている中国人バンカーは「もう香港に行く必要はない。アジアのグローバル企業のヘッドクォーターも香港から上海に移ってくるだろう」と自信を隠さない。
これは私の日頃の行いがいいからかもしれないが、こちらで会う人は親切で聡明な人が多く、日本のメディアで悪魔のように書き立てられている中国人像とは、似ても似つかない人々である。
中国の中でも「実際に日本にいくと日本人の印象は随分よくなった」と言う人が多いが、逆もしかりなのであり、政府間の関係が悪化しているからといって、質の低い政治家やメディアにあおられるのではなく、一度上海に足を運んでみてはいかがか?
これで貴方の秋の連休の行き先は決まったようなものである。そこでは必ずや歓迎光臨と明るく迎えてくれる予想外に親切な中国の店員さんが、シーズン中のおいしい上海蟹と小龍包を振る舞ってくれることであろう。また現地に足を運んでこそわかる中国経済の今を、実感していただけるに違いない。
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